読み終えたのは三冊
はい、一つ目
初期室町幕府研究の最前線 ここまでわかった南北朝期の幕府体制 (歴史新書y)
- 作者: 日本史史料研究会,亀田俊和
- 出版社/メーカー: 洋泉社
- 発売日: 2018/06/04
- メディア: 新書
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また足利義持も父親を全否定したのではなく、父義満の個性で保っていた地位を放棄し、その後再生産可能な、准摂関家という立場を獲得していること。
そして義満期への回帰を唱えながら、義教も義持期の成果を踏まえていること。たぶん両者の違いは義持が御光厳院の系列の天皇を護持したのに対し、後継者が断絶し、また人間性にも問題があった(御光厳の子孫、後円融、後小松、称光の天皇たちは、かなり我儘だったらしい)後光厳院系ではなく、彼らに比べれば付き合いやすい伏見宮家の後花園天皇とその父親を大事にしたらしいです。
そんなとこ?
藤原伊周・隆家:禍福は糾へる纏のごとし (ミネルヴァ日本評伝選)
- 作者: 倉本一宏
- 出版社/メーカー: ミネルヴァ書房
- 発売日: 2017/02/10
- メディア: 単行本
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伊周はそれで語る事もないのですが、弟の隆家の方は、後年大宰府権帥になった頃『刀伊の入寇』に対処した事で有名で、彼の郎党が九州武士団の原型を形作りました。他にも子孫は院近臣となって受領系貴族して繁栄したりして、政争に敗れ去った一族は消えていくというそれまでのパティーンが覆された、というべきでしょうか?
面白いですよ。
- 作者: 青崎有吾
- 出版社/メーカー: 東京創元社
- 発売日: 2018/09/12
- メディア: 文庫
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しかし気になるのは、これ以降の続刊が出ていない、ということ。設定的な伏線は張られているので物語はあるのでしようが・・・トリックがないって事かな?
うーむ・・・