台風にふられました

 名古屋が。いや、こないならこないで大変結構なのですが、雨がね、降っていないのですよ。局地的には降ったみたいですが、うちの庭には結局降り注いでいない。つまり、うちの庭は日照り、旱魃状態ですよ。山茶花はダメかも知れない・・・そんな悲しい感じを引きずりつつ、読んだ本。

 宮内悠介さんというSF作家(推理ものを書かれています)はシリアスものがメインだと思っていました。んが、この短編集は気楽に読めるものばかりです。
 バイト時代にバンドをやっていたバイト仲間さんが「悲しくさせるのは簡単。笑わせるのは難しい」という趣旨の言葉を宮内さんに言っていたらしく、ああ、それは解るーっと自分も思いました。
 TRPGではね、シリアスが難しいのですよ。GMでもPLでも、周りの反応がないと寂しいというか、怖いというか、イヤぢゃないですか。だからついつい的外れな事を言ったり、おかしな言動をしたりと、笑いをとる方向性に切り勝ちですが、小説の場合、自分はどうしてもシリアスになりがちです。笑いというのは空気も含めて表現できるのですが、文章を読んでもらっている最中に、空気を味方にする事はできません。だって自分はその場にいないんだもの。文章の力だけで笑わせるというのは、経験上、大変難しいというか、ネタを考え並べていく、その間合いとかも考慮した方がいいと思うし・・・
 小説でのシリアスは実に簡単です。深刻そうなネタや悲惨な事柄を並べれば、それっぽくなるもの。
 なんかそういう事に共感する一冊でした。ん?主にあとがきの事について書いているな。んん?