一席ぶちました。

 昨夜町内会の人を相手に(厳密にいうと町内会の人ではないけれど)しゃべりました。楠木正成の話とか言いながら、鎌倉幕府の滅亡と室町体制の確立、という話。楠木正成の話なんか、ほとんどのなかったぢゃんと突っ込まれました。その通りでございます。はい。自分の中の楠木正成はそんなもんなので。すんません。
 先週来の問題が今日は解決しそうで、ちょっと嬉しいですか、現物を目にしてお客さんに納品するまで、どんなトラブルがあるか解りませんからね。まだまだ安心するのは早いです。
 そして、何の脈絡もなく読み終わった本。

 物語的に多くを語られる織田信長ですが、実は村落支配の実態については、解明されていない事が多いです。この本はその中で近江南部に限定してですが、その一端を解明してくれる本です。
 端的に言うとその支配形態は前近代であり、極めて中世的です。言ってしまえば織田政権は周囲との戦争に明け暮れて、内政に関しては従来通りの支配を踏襲せざるをえなかったと言えるでしょう。最もトラブルが少なく、効率的に支配するには、それしかない。
 ただ、近江南部を中心に、ゆくゆくは近江全国を『天下人』たる織田信長の直轄領にしていくという構想はあったのではないか?とは言われています。それが本能寺の変の原因の一つになったんぢゃね?とも言われていますが、さてはて。
 ただ江戸時代の『鉢植え大名』的な形態は出現してきており、中世から近世への過渡期にある権力であるとは言えるでしょう。たぶん個別の地域に分けて解明されて、それを統合的に説明する形ではないと、織田政権については語れないのでしょうねぇ。どこまで資料が残っているのかな?