暇やからね
三月は新入社員さん向けの納品があるんですよ。でも四月は、それが一段落してしまいましてね。そして夏になるには間がある。夏物が動くのは、だいたい五月の連休が明けてからですから。
という事は、四月は比較的暇になります。当然、活字中毒者の自分としては読書がはかどるはかどる。当然、こんなのも読み終えてしまう(え
中世チェコ国家の誕生―君主・貴族・共同体 (静岡大学人文社会科学部研究叢書)
- 作者: 藤井真生
- 出版社/メーカー: 昭和堂
- 発売日: 2014/03/01
- メディア: 単行本
- この商品を含むブログ (2件) を見る
これは三十年戦争初期の戦いでボヘミア等族(上級貴族の共同体)が完膚なしに叩き潰されてハプスブルグ家に骨抜きにされるまで続きますが、よく考えると、王家が絶対王政をするまでって、こんな感じだよね?
フランス王家はもともと選挙王家であったのが、生前譲位を息子に繰り返す事で、事実上の世襲王家にすり替えていき、外様の大諸侯を征服しつつ、代わりに台頭した譜代の貴族を随時抑えつつ、ひいこらひいこらと相続して、ルイ十四世成年期にようやく『朕は国家なり』と言えるとこまで行きましたからね。それでも気配りを怠る事はできなかったけど。
結局のところ王家と言えども人々の支持を得なければ支配はおろか存続はできないし、譲歩し過ぎると潰されてしまうという道を歩まざるを得ない。そして王家の下に『国家統一』を成し遂げたフランスが、十八世紀にヨーロッパ大陸の超大国として存在するというのも、なるほどと思いますネ。ヨーロッパ全部と戦争しても互角の戦いができる国って・・・考えてみれば背筋が寒くなるよね。
中世チェコの政治状況は国というものが誕生し、存在する一過程として興味深いものがあり、それは何故かというと、なんとなーく普遍的なパターンを持っているような気がするからです。ちなみに、フランスは特殊なパターンです。だから超大国になったとも言えますが。