映画に先駆けて

 絶対映画の方が先で小説版は後なんでしょうが。

ローグ・ワン スター・ウォーズ・ストーリー (講談社文庫)

ローグ・ワン スター・ウォーズ・ストーリー (講談社文庫)

 映画もWOWOWで放映されたものを録画しておりますが、まだまだ見るのは先の事になりそうなので、一足先に読み終えた小説版です。一応、この話の前日譚の小説も読んでいます。そっか、デス・スターは建造に二十年近くかけているのね・・・んで、運営機関、数か月もないんちゃない?まぁ惑星は結構破壊しているっぽいけど・・・まともに考えると開発された惑星を破壊するなんて、人道的見地よりも経済的見地からして、頭がおかしいとしか思えませんが、まぁS.Wはおとぎ話ですし、悪役は理屈に合わない悪行を課せられるものです。
 映画ではどう描かれるのか楽しみなのですが、小説は娘のジンよりも父母、そして父親の友人でありデス・スター建設推進責任者との葛藤みたいなものの方が重要になっています。つまり・・・読んでいても映画ポスターに描かれている登場人物たちの印象は薄い・・・
 父親に嫉妬し、その協力を得なければデス・スターを完成させる事ができない建設責任者はあらゆる手段を講じて協力させます。家族を殺されバラバラにされた一家は、結果としてその力全てを使ってデス・スターの弱点をつくり、設計図とともに反乱軍に手渡し、自身は死に絶えますが『復讐』を果たす事になります。
 この建設責任者の小物っぷりが特筆すべきで、野心は持っているけれども、科学分野でも政治分野でも第一人者になれないところが、そしてそれを理解していないところが、なんかこの作品の肝のような気がしてなりません。だって彼の生涯を賭けた作品であるデス・スターは、彼が死んでも稼働しますが、一か月程度の命で爆散しますしネ。
 まぁ第二のデス・スターの建造は始まっているようですけれども。
 やっぱり後だしエピソードの方が練られているし、深いですよねー。映画も楽しみです。