艦これイベントを見くびっていましたっ

 はい。2017秋イベント絶賛苦戦中です。日曜日は「さすが丙だぜ、あっさりクリアして原稿にとりかかれる」と思っていました。昨日、ボスに八回ほどトライして八回とも道中撤退を余儀なくされました。運がないのか、それとも日曜日の自分が何かかかっていたのか・・・まぁ、腰を据えてやる事にします・・・
 さて、原稿とイベントをどういう塩梅でこなすか考えつつ、読みおえた図書館で借りた本など。

 現在でこそイエメンは・・・あ、南北に分かれていたかな?とかく貧困とか、混乱とか、あんまりいいニュースを聞かないところですが、現在でも地中海-スエズ運河-紅海-インド洋というヨーロッパとアジアを結ぶ重要な航路の、くびれたところに位置する地政学的には重要な地域で、今よりも航海術が発達していない中世では、猶更中継地、風待ち、天候回復待ちをする重要な地域でした。
 アッバース朝崩壊後、軍閥が乱立していたこの地域をアイユーブ朝が制圧、その後、この本の元資料を残したラスール朝が、まがりなりにも二百年余り存在しました。
 イスラム地域王朝の支配システムを論じたものでして、インド洋周辺の物産を集積、再配分する事が王権の権威であり、求心力の源でした。しかしその世界観はインド洋周辺にかきられ(位置的にバグダードすらかなり曖昧な地理的把握)、まぁ同時代の日本も、中国、朝鮮、天竺しかない世界観だしね・・・日本より遥かに外洋に接していても、直接やりとりしていなければ、こんなものなのね。
ハンガリー公使大久保利隆が見た三国同盟: ある外交官の戦時秘話

ハンガリー公使大久保利隆が見た三国同盟: ある外交官の戦時秘話

 戦中のこぼれ話というか、ご本人ではなくお孫さんの手になるものですが、まぁ手記をもとにしているので自伝的要素が強いです。そして戦時中のヨーロッパ赴任の外交官の苦労とか、全体主義的な「異議を認めない空気」に圧迫されている様子がうかがえます。特にご本人は「こんなん有効に機能するどころか、日本に不利だ」と判断した三国同盟を締結する為の試案を考えさせられるわ、ドイツ従属国のハンガリー公使として赴任するわ、不本意な感じがバリバリと解ります。あとね、大久保という人は常識的な外交官なのでドイツの戦果とかに幻惑されないのですが(ナチス・ドイツ外交を素人と評している)、宮仕えの身だし世論をどうこうできる訳もなく・・・って感じがね。
 後付けの考えではなく、戦時中に帰任した時に昭和天皇や側近たちにもドイツ不利を説いた(ご進講という、まぁ下問を受けて返答する、みたいなもの)らしいので、本当なんでしょう。
 こうなるとナチス・ドイツってビギナーズ・ラックに気づかずにやらかして、賭博をやり続けて破産したって印象がありますね。
 あ、あともう一冊あるのですが、これは明日に。