セレブの源流
なんとなーく借りてみたので。
- 作者: 千田稔
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2009/07/17
- メディア: 新書
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華族になるものはだいたい一、公家、大名諸侯。二、軍人や政治家、文化人の功績者ってとこで、主旨としては人材育成プールみたいな?困窮すれば補助金もらったりして、華族側は軍人や役人、あるいは学者、実業家として国家に貢献する事を求められるって感じ。
まぁやる事は変わっても似たような記述が並んでしまうので、飽きてしまうのですよ。
あとはっきり解るのは明治政府は薩長のものであって、それ以上でもそれ以下でもない。幕府制が許されたらどっちかが主導権握る内戦になったかもね。華族の大半は西日本出身者であり、鹿児島や山口出身者が圧倒的に多い。時代が下ると東日本、特に戊辰戦争で朝敵にされた東北地方出身者ががんばり増えているけれども、やっぱり圧倒的・・・
あと、読むのをやめてしまったのは、著者の主観がバリバリに入っていて、どう考えても同じような行動をとり、同じような人生を歩んだ人物に対する評価が、同じではない、ということ。つまり好き嫌いが文章に出過ぎているという・・・小説ならいいけれど、こういう本でそれをやられると興ざめでありますよ。
ただ、戦争終結とともに身分としての華族は消滅しましたが、資本家や実業家として残った人々、文化人として成功した人々の中には、華族の血を引く人が結構いて、今の日本の『セレブ』という奴には、ここに戦後経済成長期の成功者や、バブルで稼いで資産を失わなかった者、とかが加わるんだろうなぁ。つまり『セレブ』の源流という訳ですね。
ま、そんだけなんですけれども(あ