読み終えました

 まずは軽い奴から。

幻想ギネコクラシー 2

幻想ギネコクラシー 2

 全然軽くなかった。あ、いや、絵柄が。内容は軽いですよ。身も蓋もありませんが。身も蓋もないのが好きです。でも最後に載っている話は後味良い感じでしたね。
 出所してきたところを娘に蹴られる男が、後味がいいとか、そういう話ではなくてでしてね・・・いや、いやいやいや・・・ フルカラーコミックスです。そして、だいたい身も蓋もない話。こっちは架空とはいえ戦争ものですからね。身も蓋もなくて当然といえば当然。
 だんだんイオ・フレミングの背景はダークさが増し、反対に・・・いかん、名前は忘れた・・・サイコザクパイロットは陽性エピソードが増えている気がします。どうなんでしょうね?本編は何処に転がっていくのか、まだ見えませんが。どちらも今後が楽しみですよ。
ナチスの戦争1918-1949 - 民族と人種の戦い (中公新書)

ナチスの戦争1918-1949 - 民族と人種の戦い (中公新書)

 身も蓋もない話ですね、これも。一度はきちんとナチス・ドイツの本を読んでおかないと、と思って読みました。
 ドイツは第一次大戦で戦場ではなく「裏切り」によって敗北したのだと、指導者を含め国民が錯覚してしまったこと。つまり生贄を欲していた事がナチスが発生し蔓延し、支配していった理由と言います。
 そして戦略なく戦争を拡大してヒステリックな抗戦を叫び、誰もその破滅を食い止める事ができず、第二次大戦では国土が焦土化、数百万人の成人男性が死亡、敗戦はドイツ人の全てを徹底的に破壊していって、自分たちが加害者である事を『忘れる』事ができた、と。
 日本の場合は経済的な逼塞を海外への市場獲得という名前で領域拡大に求め、力づくの拡張を他国との協調でやらず、孤立し、やぶれかぶれの開戦ってイメージですね。地上戦こそありませんでしたが、空爆と原爆で白旗を挙げる事になりましたが、社会的な秩序を保ったままの降伏でした。その後は混乱が押し寄せてくるのですけれども。
 敗戦国民の感情は「自分たちも被害者なんだ」と思う事によって平静を保てているって事ですかね。日本の場合はまだ従来の戦争の域にとどまっていますけど、ナチスの場合はその後の人類の悪行の先駆けになっている部分があって、そのことに対して目をつむっていたのが戦後みたいです。
 日本にもそういう空気があったりして、やった事はやってしまった事として認め、それを乗り越えないといけないのでしょうね。