今日もちょっと辛いです

 熱は下がりましたが、体の節々が痛いです。喉も痛いです。薬を飲み干すまでは酒も飲めません。つーか、飲みたい気分でもないわ。請求書も書かなきゃならないし・・・という訳でバタバタしています。
 そんな中、寝床で読み終えたもの。

信長と弥助 本能寺を生き延びた黒人侍

信長と弥助 本能寺を生き延びた黒人侍

 驚いたのが、一次資料とされるものが、ほんの数文しかないものから一冊分の論文をひねり出したこと。まぁ確かに調べれば関連したものから、ぞろんぞろんと出てきますが、それにしても凄い。
 弥助とは信長最晩年の二年ほどの間、小姓として仕えたのではないかとされる黒人侍のことで、もともとイエズス会のヴァリニャーノの護衛して雇われていた(もしくは奴隷として買われていた)人物で、信長との謁見に連れて行ったところ、珍しいし、日本語がしゃべれるし(覚えろと言われていたらしい)、礼儀正しい(礼儀を覚えろ、以下略)という事で召し抱えられたようです。
 身分制の社会と思われがちですが、戦国時代というのは、そして織田家中は特に、役に立つものを召し抱えて使う傾向が強く、もしこのアフリカ系黒人の弥助も尾張時代から信長に仕えていたら、ひょっとしたら黒人大名として苗字ももらって君臨していた可能性があります。
 他の明白な外国人侍は確か毛利家中に中国系の人がいましたが、しかし家中統制の生贄となって失脚、処刑されているはずです。
 外国人の可能性というものがファンタジーを広げるけれども、現実はなかなか難しかったのかな?
 ただ弥助に関しては悪く言う例は明智光秀家中のものしかなく、尾張時代の、こじんまりとした時代以降の、大名家として成長した織田家に仕えた明智からすると、よそ者の外国人である弥助は純粋な競争相手以外の何物でもなくて、排斥したかったのですかねぇ。
 英文を日本語訳しているので、少し読みづらいですが、なかなか興味深い本でしたよ。