応仁の乱
図書館で借りて読むつもりの類の本なのですが、なんか買ってしまって読みました。単なる好奇心です。好奇心は猫を殺します。意味のない文脈です(てへぺろ
- 作者: 呉座勇一
- 出版社/メーカー: 中央公論新社
- 発売日: 2016/10/25
- メディア: 新書
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最近は応仁の乱ではなく明応の政変が戦国時代のスタートととらえる向きが主流ですが、本書はどちらかというと応仁の乱を境に室町幕府政権が変質したととらえています。
応仁の乱以前の室町幕府は守護在京が原則であり、室町殿に対して諸大名の会議が諮問機関として提言をし、影響、抑止、あるいは執政を行いました。
ところが乱以後は、黙っていても地方から京都へ年貢が納められるという状態ではなくなり、戦争期の年貢横領が恒常化し、守護のコントロールを地方が受け付けなくなります。そうなると守護は在国し統治しなければ、彼らの存立すら危うくなり、室町幕府の実態は将軍側近と親衛隊である奉公衆ぐらい。将軍の命令は畿内にしか実行力がなくなり、それすらも相対化されます。
細川氏ぐらいしか在京大名はいなくなる訳ですが、その細川氏もそれによって幕政を牛耳ろうとするよりも、自分の領国である摂津と丹波の結節点として京にいるだけで、これも自分の領国第一の行動であったとみる事もできます。事実の細川政元は管領に任じられても直ぐに辞職したりして、幕政における責任を回避しようとしています。
その点では、畿内政権になってしまった幕府を大名は支えようとしない、戦国期の構造が生まれた訳で、応仁の乱が戦国時代の開始とみなせる、という訳ですね。
他にも色々あったのですが、少し時間をかけて読んでしまったので、最後のところしか覚えていないという、相変わらずの鳥頭ですんませんでする。