寒いなり

 今週末は暖かくなるよーな予報ですが、しかし土日はまた寒いって、うーむ・・・早く暖かくなって欲しいのぉ。いや炬燵があれば無敵ですが(あ
 読み終えた本はこれです(脈絡がない

紫式部の父親たち―中級貴族たちの王朝時代へ

紫式部の父親たち―中級貴族たちの王朝時代へ

 これ、以前も読んだかなぁ・・・と思ったのですが、まぁ読んでみようと思ったので。
 平安時代の中級貴族はツライよ。という話。まぁ親が名門貴族で自分も順調出世しないと、上級貴族からあっさり陥落し、一度落ちると公卿だの大臣になるだのは、よっぽど難しいという過酷な社会だったので、我が世を謳歌するなんて、何十人もいたか?という世界ですが。
 表題にある紫式部の父親もその口で、その学力から一度は花山天皇の側近になるのですが、この花山天皇があんまり慎重な政治家タイプではない人で、愛人が亡くなったからって出家してしまい(藤原道兼に騙されたともいうけれど)、件の父も出世コースから離れてしまい、十年間官職につけないという状態。実力を認めてくれる伝手がないと官職につけない世界なので、んでようやく、たまたま彼の就職願いの文章が学問好きの一条天皇の目に留まり、こいつは凄い才能だ。こんなん干しとっていいのか?と夜も眠れない状態にさせたので、越前国という当時では大変実入りのいい国の国司に任じられ、そろそろ三十路が聞こえる紫式部も婿を取る事ができましたよー。という話。
 当時は婿どりが基本で、婿を経済的にバックアップできないと娘を持つ親は娘を結婚させる事ができなかったので。
 その為か、紫式部はあんまり父親の事、好きではないようです。「俺は学があるんだー!!」って気位ばかりが高くて滑稽な博士(文人貴族)を源氏物語で描いているので、そうなんぢゃないかな?という話。
 まぁどんな時代でも中流以下は何かとツライし、上流は上流でツライことあるので、まぁ、なんだ、いつの時代も頑張らないと、という事ですかね。