小説版『幼女戦記』三巻を読み終えました

 ひとこと。ターニャの気持ちは解るが、さて、どうかな?と思いましたね。共和国のド・ルーゴ将軍の事です。これは史実のド・ゴールになぞらえているのでしょうが、ド・ゴール自身の価値は戦争末期になってからだし、どちらかというと戦後の方が重要で、しかも二度目に政権をとり大統領になって現体制である第五共和制を設立した方が政治的価値が高いと言えます。戦時中のド・ゴールは戦車部隊の隊長でしかなく、従う『自由フランス』の兵士たちも一万人いたかな?ってぐらいで単独の軍事行動は行えなかったですし、戦争を早期にやめたがっていたのはフランス人自身ですし。
 まぁ共和国と和平を結べなかったのは国防次官のド・ルーゴが抵抗派を組織して抗戦を続行したから、という作中の設定なので、それはいいのですがね。
 どのみちイギリスに比定される連合王国は大陸での圧倒的な覇権国を容認しない政策を維持している訳ですし、何をどうしようが、帝国にしろ共和国にしろ、どちらかが大勝してしまったら困るから、戦争は継続される訳ですよ。大勝してしまった帝国が、それ故に戦争継続を余儀なくされ、国民が『無敵帝国軍』に慣れてしまった挙句に泥沼の戦争に引きづりこまれていくという展開な訳で・・・そもそもターニャの目論見は間違っていた事になるんですかね?
 こっから物語は泥沼長期戦に突入していきます。帝国が負ける事が決定済みの物語がどうなるのか、それが楽しみです。今日、銀行に行く用事があったらジュンク堂に四巻を買いに行こう。

幼女戦記 3 The Finest Hour

幼女戦記 3 The Finest Hour

 さて今週末は東京です。健康に気を付けて(喉が痛いけど)日曜日の夜は飲んだくれたいです(あれ?