咳というか痰というか

 鼻水というかなんというか、はい、うざいです。うがいします。
 あ、さて、読み終ったもの。

 今のところ実在に疑問が付されている天皇・・・大王ですね。一応、中国の史書では倭王讃に比定されているようですが、これも諸説あるようなので決定ではありません。
 そんな人の評伝をどう描いているのか、興味があったので読んでみたのですけれども、古事記日本書紀の記述と、中国や朝鮮の史書を比べて、こうなんぢゃない?ってところ書いている感じ。
 『神功皇后』と書紀に書かれている人物の時代は、どちらかというと対外関係は融和的、次の『応神天皇』の時代は百済を支援して新羅と戦い、朝鮮半島南端の利権を確保。『仁徳天皇』はまた百済支援を維持。らしいです。
 皇位継承も順調にいった訳ではなく、競争者を排除して位についたみたいで、まぁ推定みたいな書き方をするのは、考古学的な裏付けが乏しいので、伝承からすると「こんな感じ」としか言いようがないという・・・
 なので、古墳の発掘はしなきゃならないのですよ。天皇家のルーツを伝説のままにするのは、自分は嫌ですね。三世紀から六世紀ですよ。他の地域では歴史時代ですよ。宮内庁は発掘許可出して欲しいですよね。
戦国貴族の生き残り戦略 (歴史文化ライブラリー)

戦国貴族の生き残り戦略 (歴史文化ライブラリー)

 荘園からの収入が、京都近郊を除けばほぼ途絶えてしまった戦国期の貴族たちが、いかにして収入を確保していたか、というお話。題材は久我家。聞き覚えがあんまりないのですが、源氏の氏長者に代々なるような家柄だったようです。家格も高い。
 しかし荘園収入は確保できず、同族扱いの赤松氏や北畠氏などの戦国大名に官位の口利きなどを取引材料に収入を保証してもらったりもらえなかったり。
 他にも盲人の琵琶法師の組合にいちゃもんつけて、そこから上がりをもらおうとしたら、琵琶法師組合自体が分裂。まぁ江戸時代になってようやく支配下においたようですけれども。
 なんかね、あの手、この手と編み出して涙ぐましい努力をしているのてすが、秀吉によって収入を保証してもらった途端に女官に手を出し、問題化したのに、久我家はこれを甘く見ていましてね、徳川時代にそこを突かれて収入は没収だわ、源氏長者は徳川家に持っていかれるわ、まぁ幕末の維新期にはまだ活躍したようですけど、こういう事をしているから「公家って・・・」とか思うのよね。
 戦国期の中央は、困窮している割に情状とか甘さが目立って、信長あたりから厳しく叱責されちゃっても、なんか治らない、そんな気配がします。
 責任の取り方を忘れてしまった人々って感じですかね?