密林にヤラレタ!!

 リージョンが同じなのに、アメリカとカナダでしか見れない・・・だと!!ふざけんなー!!また『残響のテロル』みれないぢゃないかーTT
 もう密林でインポートDVD&BDは買わない・・・絶対だ・・・
 そんな残念な始まりでしたが、気を取り直して読み終ったもの。

アルテ 6 (ゼノンコミックス)

アルテ 6 (ゼノンコミックス)

 今回は中世イタリアにおける貴族階級の子供の養育問題がメインでしたね。ここまで露骨に男の子と女の子を差別していたのか・・・いたよなー、たぶん。
 割とヴェネツィアの貴族階級の女性は、既婚者は自由を満喫できたけど(夫が交易者でほとんど本宅にいない場合だけど)、未婚の女性はほぼ自宅から出られず、修道院にあずけられたら修道院からも出られないという・・・なので、説教僧(男)が破廉恥な奴だと、修道院が説教僧のハーレム状態になる事例もあったらしいです。貴族出身の世間知らずの女性たちなので。
 まぁ物語の女の子は貴族の娘として立ち向かう、母親も援護する、父親が折れる、みたいな展開でしたね。次回はどうなるかな。
南朝研究の最前線 (歴史新書y)

南朝研究の最前線 (歴史新書y)

 この本で解ったこと。足利一門は予想以上に鎌倉幕府の有力者として優遇されていて、尊氏は「幕府に対してこんなに反乱起こす奴がいるのか・・・ここで裏切っておかねぇとやべぇな!!」と最高のタイミングで裏切ったらしいです。
 それから鎌倉時代の新田氏は足利一門と理解されており、鎌倉幕府に直接止めをさした軍功で足利尊氏に並び称される存在に新田義貞がなりおおせたこと。あたかも新田氏が足利氏と同クラスの武士と現代で思われているのは『太平記』の作為であって、同時代人は足利一門の一流だと理解していたらしいです。そういえば血統で言えば新田氏の山名、里見、岩松の各氏も足利一門だもんな。その本家筋でも鎌倉時代は重要な役職にもついていない一族が『源氏の名門』って言っても、あっそう、ってぐらいの観想だろうしね。
 あと後醍醐天皇の特異性は、本来大覚寺統の傍系であった彼が、自分の血統から天皇を出すために最大の障害である鎌倉幕府を排除しようとした事であって、それ以外は鎌倉後期の天皇とそれほど変わりないこと。
 建武政権は決済方法や行政は、その後の室町幕府に引き継がれる『先進的な』制度、システムであったのに、恩賞決済が遅れに遅れて(どの時点で幕府から離れたら恩賞対象で、どこまで幕府と運命を共にしたら処罰対象なのか、その線引きが難しく、決済が遅れた)、その不満に乗じて北条氏勢力の蜂起が相次ぎ、その鎮圧に足利尊氏が独自の動きを示した為、つまり最大軍事力が建武政権の行政能力を見限った為、破綻した・・・らしいです。
 今後も研究が深まるといいなぁ。