ひと月早いクリスマスみたいな気分

 だいたいクリスマスはプレゼントします。自分に。つまり買いたいものを、ばふーん、と買ってしまうという事ですが、今月はその傾向が強いです。昨日も密林で氷室冴子さんの『海がきこえる』の文庫版を見つけて、気が付いたらボチッとナをしていました。いや、だって、ジュ○ク堂さんではなかったから・・・継続して発行しているのかなぁ。
 『真田丸』、録画分を見ていますが、ようやく大阪城引きこもり決定の『軍議』まで見ました。今夜は親父が飲みに行くので、録画していた洋画のスパイものをみます。二時間半なんて平日の夜十時から見ていたら、翌日が怖いからのぉ。早めに見れる時に見ないと、消化できない。
 さて、読み終えたもの。

最上義光 (人物叢書)

最上義光 (人物叢書)

 この人ね、昔の大河ドラマ独眼竜政宗』での原田芳雄さんの演技のせいか、どうも腹に一物持つ『表裏比興の者』、油断ならない人物として思われがちなのですが、史実は、資料的な制約のせいで確実なところは解らないのですが、まぁ戦国武将としては成功した部類なんでしょう。ただ路線の違いで跡取りを暗殺した、されたおかげで彼の死後、家中分裂が激しく、後継者となった次男も早世。苦労知らずの孫の代では家中の争いを納める事はできず改易になってしまったので、負のイメージが強いです。
 彼に比べれば、同じような事をしても、もっと悪辣であった武田信玄は『尊敬』する人は多くいるのに・・・ねぇ?
 武将の統率力としては『北の関ケ原』では明確な判断はできないようです。『精強な上杉軍』に対して善戦したというべきなのか、それとも伊達政宗が評したように『弱い』のか。
 豊臣政権下で権力の強化と、政権内の争いに巻き込まれての娘の死と自身の不遇。家康に接近し伊達政宗と並ぶ大大名になるも、家中統制の失敗故の改易。功成った人に対する評価してはあれですが、典型的な近世大名になり損ねた、室町時代に高い家格を有しながらも低迷し、失墜した威信を一代で取り戻したというものの、家臣からすれば「俺たちのリーダー」であっても「俺たちの絶対主君」になれなかった悲劇が最上氏にあったという事ですかね。
 あ、こういう改易騒動はたくさんあるので、近世大名になるのは難しい、という事ですかね。