トランプがアメリカ大統領に

 昨日、そうなったら面白いな、とか無責任に書いていた事が現実となってしまいました。凄いですねー。
 しかし識者の分析を見ると、これは実は意外な事ではないようです。白人男性層の黒人や女性に対する反感はおいておくとしても、既存の政治家の手法では分断国家と言われるアメリカの富裕層と中間層以下の生活レベルの格差は広がるばかりです。その為に八年前にオバマが当選した訳ですが、それでも十分な成果を得る事ができなかった。
 クリントンは政治的にはオバマの後継者かもしれませんが、夫はかつて大統領で現在は基金の主催者であり、大金持ちであり、政治資金を大企業からの献金で賄う従来型の政治家です。つまり大企業の利益を代表しても、中間層以下の生活に危機感を持つ人々の意見を反映してくれるとは限らない。
 しかしトランプは自己資金による選挙活動を行い、少なくとも大企業の利益代表者という訳ではない。
 加えて、地方は連邦政府に対して不信感を抱いており、多かれ少なかれ三十年近くワシントン周辺で活動してきたクリントンは『連邦政府』の人間な訳です。いまいち信じられない。トランプは政治『素人』で手あかがついた人間ではない。政治的には。
 よく聞いているFMラヂヲのパーソナリティ、DJの人がハワイ出身の方で、親御さんはハワイにいて、ご本人はトランプが嫌いなようですが親御さんは「どっちもいれたくない」とおっしゃっていた、とのこと。それはトランプの人種差別や女性蔑視発言と同じく、クリントンが信じられない、という事なのでしょう。
 投票の際、トランプには積極的に投票する白人中間層を中心とする人々がいたといわれていますが、クリントンにはそれがいまいち少なかったとも言われています。またトランプは投票の勝負所を的確に押さえていて、民主党が強いが現状に不満を持つ中間労働者が多い五大湖周辺の工業地帯を持つ州に積極的に選挙運動を仕掛けたといいます。結果としてそれが勝負の決め手になったという事でしょうか?まぁフロリダがトランプ側になったところで勝負は決まったぽいなー、と思いましたけれども。
 その勝利宣言は案に反して穏当な発言でした。それを受けて、この人はセレブだねー、という人もいます。
 大統領になったとしてもオバマの例を見れば解るように、議会の支持がなければ政策を実行できないという困難が待ち受けています。トランプに、それを乗り越える手腕があるのか。どこまで公約を実行していくのか、注目ですねー。
 まぁぶっちゃけていえばトランプの政策の実行具合によって日本が不景気になるから、その政策があんまり実行されないといいなー、と思ったりしています。