ポアロ公式続編

 こんなものがあるとは知りませんでしたよ。

モノグラム殺人事件 (クリスティー文庫)

モノグラム殺人事件 (クリスティー文庫)

 原作のエアスポット的な時代を舞台に、描かれた小説です。ヘイスティングは南米の農場経営で英国におらず、ポアロも有名になってしまって、ちょっと疲れている、みたいな時期。下宿屋を変えてのんびりと過ごしていたら、事件に巻き込まれた・・・という奴なんですが、著者の方がサイコ系の作品が多い方らしく、なんかね、新しいワトソン役のキャッチプールくんの、何ともヘタレなこと。ヘイスティングの方が猪突猛進っぽいところがあって、なんか清々しかったのですが、警察官なのに死体に対する恐怖、というかなんかトラウマがあるらしく、んもう!!とポアロならずとも舌打ちしたくなります。
 他の古典的な推理ものを集めようとした事はないのですが、何故かアガサ・クリスティだけ自伝以外はほぼ全部(文庫になっているのも手伝って)持っています。なんでかなーっと思ったのですが、アカザ・クリスティは簡明であるという評を目にして、なるほど、と思いました。そういえば自分、割とすっきりした文章が好きなのでした。
 そうなると今回のお話は、単純な割に込み入っている、みたいな?オーソドックスなんだけど、一回転ひねっているみたいな印象があります。一筋縄ではいかない展開ですね。
 もしかしてこの方以外にもポアロものが描かれる可能性があるのでしょうか?それならうれしいなぁ。