やっと見ました。

 土曜日は竜舞亭でD&D5e、日曜日は自宅でボドゲな日々でした。うーむ『蛇人間の城塞』最終回は、八月に延期です・・・
 んで、タイトルのやっと見たものはコレ。

 あ、ネタバレあります。
 三か月も寝かしていたのかー。んで感想ですが、まさかラストシーンの台詞数個で、ワンシーンの違いだけでここまで印象が違う作品になるとは思わなかった。以前ツイッター上でMさんが「虐殺器官の方が好き」という意見を述べておられ、原作しかしらなかった私は「ハーモニーの乾いた恍惚と絶望が好きです」みたいな事を書きましたが、アニメの「ハーモニー」はそのラストシーンで「乾いていない」作品になっていました。思わず「そうなるのか!!」と夜中TVの前でつぶやいてしまいましたよ。
 個人的な感想では、やはり原作の方が好きです。トアンがミアハを殺す理由としても、「復讐」であるという方が胸の中にストンと落ちてくるような感じ。彼女の殺意はある意味、理不尽なものであり、彼女本人も知っている事です。そして、世界的な惨劇から人類を救うために、上位機関が人間の「意識」を奪い、全てが自明の世界になってしまえば厳密な意味での「私」という存在はなくなってしまう。だから「私」という存在が確かなうちに、抱いた愛情と憎しみの表現としてミアハを殺したのだと思っています。
 自分はそこに空虚な絶望を感じていたのですが、脚本・・・もしくは監督さんは愛情の方を強く表現されたようです。
 でもそうなるとキアンはどーなっちゃうのかしらん??
 原作小説の質、完成度は、私は「虐殺器官」よりも「ハーモニー」の方が上であり、死を目前にした著者の絶望やら達観やらに思いを馳せると、より味わい深い作品ではないのかと思います。
 しかしアニメは・・・少女の恋情、友情、憧れに焦点を合わせたようでして・・・ちょっと唐突感があったかなぁ・・・なんにせよ、人によって解釈が異なるという事を改めて思い知らされたような気分です。