『プリンス』がお亡くなりに・・・

 ご冥福をお祈りいたします。今年は洋楽のビッグネームが、それもアタクシ世代のビッグネームがお亡くなりになる年なのかと驚いています。
 プリンスって本名なんですよね。日本だったら息子に『王子』とか『君主』とか『殿様』ってつける感覚・・・元祖キラキラネーム?ちがうか。
 プリンスの名前は中学時代に聞いていましたが、最初に聞いた曲は、たしか映画『バットマン』のテーマ曲で、変なの、というのが正直な感想でした。同い年のビッグアーティストであるマイケル・ジャクソンは『キング・オブ・ポップ』と言われるほどに万人受けして、子供の頃の自分も受け入れる事ができたのに対して、プリンスの楽曲はすごく癖を感じて、この曲は好きだけど、この曲は・・・って言うのがありました。
 改めていいなぁ、と感じられるようになったのは三十代後半ですかね。バングルスの『マニック・マンデイ』をつくったのがプリンスだと知って、おお、そう言われればそんな癖を感じる、と感心したものです。とはいえCDは持っていませんが(あ
 今でこそ普通の感覚ですけど、この人は割と大物エピソードをよく聞く人で、マイケル・ジャクソンとの共作の話が持ち上がった時、たたき台のマイケルの曲を聴いて「いいね、僕が手を入れるところはないよ」と断ったり、クラブでくつろいでいるところを発見されて演奏してくれと頼まれて「いいよ、百万ドルくれたらね」と切り返したとか、ラヂヲでよく聞いたものでした。
 こういう感覚を持っている人が、アーティストとはこういうものなんだよ、と主張しないと、芸能人って際限なく人の要求を聞かなきゃならなくなりますからね。
 たとえていうなら日本プロ野球界の落合博満さんみたいな。あの人が給金を引き上げたおかげでプロ野球選手の年俸は億をこえる可能性が広がり、立場が強化されたり、多くの人の目標になる事ができたのだと思う。
 今もラヂヲが『プリンス』追悼で『プリンス』の楽曲リクエスを重点的に流しています。ほぼ全編ファルセットで歌う『Kiss』って曲。これも聞いた時、変な歌だなぁと思ったけど、今はこれはこれでいいと感じる自分がいる。
 偉大なパイオニアがまた人にこの世から旅立たれました。改めて、ご冥福をお祈りします。