今日は漫画編

 この週末に買った奴ね。

あとかたの街(5)<完> (KCデラックス)

あとかたの街(5)<完> (KCデラックス)

 完結です。こういう話を読むと極限状態に追い込まれた人間が、どれだけ酷い事をするのか。「弱い者がさらに弱い者を叩く」というブルーハーツの楽曲の(題名忘れた)の歌詞を思い出してしまいます。
 全然関係ないけど、ラヂヲで故立川談志さんの言葉で「酒が人間をダメにするんじゃない。元々ダメな人間の本性を酒が暴くんだ」みたいなのがあるらしいのですが(正確には覚えていない)、そんなのも思い出しました。酒と極限状態は理性を保てないという事については、同じなんですかな。
 まぁ、そんな気が滅入る話だけでなくて、ほっこりするような、終戦を迎えて緊張がほどけていく人々の様子も描かれています。
 うちの亡き祖父母たちは戦争経験者ですが、出征経験はなく、また田舎とのつながりもあったので比較的食べ物には困らなかったようです。名古屋大空襲のとき、少なくとも幼児の父親は岐阜の羽島にいましたから、成年男子の祖父は工場とかに動員されていたかも知れませんが、祖母は空襲に逢わなかったと思います。二人ともあんまり戦時中の事は喋らなかったし、だから余計にね、知りたいのですよ。
 反戦とか、平和主義とか唱える人間の顔が最近政治屋に見えて仕方ありません。彼らはそれで食べているみたいに見えて。それよりも実際にあった出来事を繰り返し語っていく事の方がよほど重い。
 最近自分は人間には戦う権利があると思うようになりました。しかし、戦った結果、破壊されるもの、失ってしまうものが必ずあります。戦いを決断する事は権利ですが、それによって亡くしてしまうものがあるという事を常に考えなければならず、戦う事が失うものに見合うのかという事を考える事が大事だと思います。
 それを考えない反戦、平和主義は薄っぺらな言葉に過ぎませんからね。
 あ、もう一つナニ読んだか・・・忘れてもーた。明日には思い出すかな・・・