苦味を感じる。

 別に東京で購入する理由はなかったのですが、時間があったので買いました。

 もともとがネット掲載のファンタジーものだったというのは、何となく解ります。第三次十字軍が中東でひいこらしていた時代。遥か北海洋上の交易中継地点である島での領主殺人事件。
 とはいえ、特に舞台設定がその時代でなければならないという訳ではないかなーっと。自分的には異世界ものでも良かったなーっと。とはいえ、ファンタジーではなくミステリー色を押し出すなら、致し方ないのかな。
 事件が発生した時から、頭の片隅にあった疑念が、結局そのまま真相に近かったですかね。流れに沿って読んでいると、どんでん返しな印象ですけれど。ただ、その解決方法がすさまじかったですかねー・・・ん?これって『ヴィンランドサガ』のアシュラッドとクヌートのやり取りに似ているな?
 後味の清涼感の中に残る苦味がとてもアタクシ好みでして、しかもこの時代を選んだのが『修道士カドフェル』に近いからって・・・うはーん。だからモードとステファンの内乱なんて、世代で言ったら二世代前の内乱を口にするのかよ。的外れもいいとこぢゃねーか・・・まぁヘンリー二世と息子たちの内乱の主戦場はフランスだったけどナ・・・
 次は『小市民』シリーズを読みたいと思いますヨ。