読み終えた本は二冊です

 一つ目。

信長研究の最前線 (歴史新書y 49)

信長研究の最前線 (歴史新書y 49)

 最近の研究成果をまとめたものなので、執筆者の大半が自分と同年代か下の方々。世代交代が進んでいますね、にへら。
 端的に言うと、信長の事績に革新的な部分というものは、ほとんどないです。戦国大名の施政の延長線上にあり、『天下布武』も足利義昭の為に武力で首都圏である『天下』を平定しようという理念。
 武田と戦いは、本来は徳川家康のもので、信長が積極的に関わるのは足利義昭に代わって武家の棟梁の官位を授けられた頃から、ですかね。毛利との戦いも国境争いから足利義昭を奉じる毛利氏との戦いに転化しています。
 もうちょっと信長の四国政策について研究が進んでいると面白かったのですが、参考にしている資料が『元親記』という、まぁ二次資料が主なので、従来の説をひっくり返すような一次資料がなければ変更はないですよね。あたしゃ長宗我部元親という大名は、ほぼ信長配下の大名みたいなもので、信長の四国討伐は三好氏配下の国人領主の完全制圧で、そのまま瀬戸内海沿岸制覇を狙っていたと思うのですよ。だってこの頃の織田家の最大の敵は東の上杉と西の毛利ですからね。四国制圧なんてやるかな?と疑いつつありますが、まぁ素人の感想に過ぎませんからね。
 今後も研究の進展に期待です。
ふたりの距離の概算 (角川文庫)

ふたりの距離の概算 (角川文庫)

 『古典部』シリーズの今のところ最新刊です。つまり既刊分は全て読了です。相変わらず一筋縄ではいかない読後感で、これが好きで読んでいます。早く続巻でないかのぉ・・・そしてアニメ化・・・んー・・・ちょっと難しいか。高校三年間を小説化する予定らしいですけど、全てをアニメ化できるのはいつの事やら。だってようやく二年生の初夏ですからね。
 もう一つシリーズ化されたものがあるみたいです。そっちに手を出すかどうかは、考え中です・・・もう本棚は整理しないと(つまり何か処分しないと)いっぱいですからね・・・