オイゲンちゃんの元ネタ

 の人の評伝本ですね。

プリンツ・オイゲン・フォン・サヴォア―興隆期ハプスブルク帝国を支えた男

プリンツ・オイゲン・フォン・サヴォア―興隆期ハプスブルク帝国を支えた男

 この人が主に活躍したのがオスマン・トルコとの戦争と、スペイン継承戦争なので、スペイン継承戦争については本を持っていますから、良く知っています。革新的な事はしていませんが、ある戦力を効率よく動かし勝利をもたらすというタイプの有能な将軍ですが、仕えたのがハプスブルグだったので、つまり万年金欠で、危機感を感じていないような『鈍重』な王朝だったので、補給どころか兵士の給料すらままならない、常に軍隊の分解、つまり戦う前から負けてるような軍隊を率いなければならなかったというところが、大変な苦労をしたところですかね・・・いい文章じゃないな、ちっ。
 この人は軍人としては一級品、というかハプスブルグに仕えた将軍の中ではピカ一の人なんですけど、不幸な事に人生の後半二十年は政府首班のような事もやらなくてはならなくなり、それが外交的な失敗を生み、ポーランド継承戦争での孤立を生んだと言えます。戦略的にオーストリアはフランスに対抗する為に、イギリスの組まなければなりませんが、それに失敗してしまったという・・・晩節汚す形で戦争に負け亡くなります。
 未婚だったので莫大な財産が、文化財も含めて散逸してしまったというがおしいところですが、まぁハプスブルグは貧乏ですからね、回収なんてできなかったでしょうがね。しっかし、本当にオーストリア・ハプスブルグって貧乏というか、鈍重な印象を受けるんですよねー・・・なんでかなー。