書きたいことは書きました。

 三国志ネタの小説です。蛇足を若干つけて、推敲に入ろうと思います・・・今夜は町内の飲み会ですが・・・
 歴史上の英雄というのは、時流に乗った者である場合がほとんどなのですが、曹操という男は、時流に乗っていない気がするのですよ。世の中が支配組織として体をなしていない後漢王朝とは異なる政体を求めているというのに、彼は後漢王朝の立て直しを目論みます。野心がどうのこうのではないです。どうも、その思考から抜け出せないみたいな印象があるのです。
 もちろん、曹操は中国歴代の建国者の中で、もっともお育ちがいい男ではありますが。ある意味、彼の一族は後漢王朝の中で立身出世し富裕になった新興一族であるという事です。系図的には前漢初期の丞相、曹参の末裔って事になっていますが、そんなものはいくらでもでっちあげられます。もひとつ、劉邦の古い馴染みで功臣の夏侯嬰の一族出身って事にもなってますけど、以下略。
 彼の一族は(義理の)祖父、宦官の曹騰が宮中で隠然たる勢力を持ち、父親の曹嵩が金の力で高官になった事で台頭したと言っても過言ではありません。徹頭徹尾、後漢王朝によって富貴になり名門になったと言えます。その既存システムに乗って豊かになった者が、それを否定するというのは、なかなか人格破綻者ではないと難しいですし、曹操は、珍しい事に人格が破綻した建国者ではありませんでした。きわめて常識的な男であり、それが彼の苦悩になったのではないかと思うのです。
 これが劉備のような男ならば、もっと解りやすく、単純だっただろうに・・・と思ったりします。
 まぁ、完成まで、まだ時間がかかりますねー・・・