書く事が多すぎる

 主に読んだり見た結果なんですが、とりあえず今朝は映画と昭和天皇の本について。

 まるで絵本のような画面と、スピーディーな展開で二時間近く飽きさせない作品でした。アカデミー賞をとった作品らしいですよ?
 昨日は親父が飲みに行っていたので、リベンジでちゃんとしたフジッリというパスタを手に入れ、レシピどおりにスープパスタをこさえました。ちょっと塩辛かったけどおいしかったですよ。白葡萄酒にも合いました。だからそのまま映画鑑賞会ができるので、贅沢にも四時間もぶっとおしで映画が見れました。一つ目は『ローン・サバイバー』というアフガン戦の実話に基づいた話で、まあ、途中までは面白かったですよ。珍しく孤立したアメリカ軍特殊部隊がズタボロの、四人中一人残して全滅、支援攻撃ヘリなしで救援にきた部隊は輸送ヘリにRPG撃ち込まれて全滅。スゴイデスネ。そこからタリバンではないパシュトゥーン人の集落に助けられて、一人だけ生還するのも実話らしいですけど、政治臭を隠している感じがして、ちょっとねー・・・
 なので、その後に見たこの映画は、思いっきりフィクションでファンタジックで、でも物語の後は決してめでたしめでたしでなく、なにがしかの苦味が残る、良い映画でした。この監督の他の作品も見てみたいですよ。
 そしてこれ。
昭和天皇―「理性の君主」の孤独 (中公新書)

昭和天皇―「理性の君主」の孤独 (中公新書)

 今まで何度も日記に書いているので、総括というか、それ以外のこと。
 昭和天皇は幼少期から当時の風潮であった理性的な君主とる教育を受けた人でしたが、第一次大戦後の経済恐慌を政党政治が乗り越える事ができず、軍部の暴力に頼ることを国民が選択したところから、協調、親英米外交を志向していた昭和天皇の苦悩が始まります。
 結局戦争しかないと決定した後は、やるならやれるところまでと思考を切り替え、そして戦局が不利になった後は一度勝利し、なんとか有利な講和をと足掻きますが、それが結局沖縄戦や広島長崎の原爆を招いたとも言えます。
 とはいえ、開戦にいたる経緯はともかく、終戦工作ではあれ以上の何ができたか、というところもあるので、結局昭和天皇に何の罪があるかといえば、軍部の暴走に明確な歯止めをかける事ができなかったってところでしょうか?しかしそれをやれば専制君主になってしまうという自制が働いていた事も確かであり、なんか、本人はいい人だけど政治にやる事が致命的な破局に何故かつながってしまう不幸な星の下に生まれたという感じ。
 戦後、吉田茂路線の『平和主義』を支持し再軍備政治家とはあんまり会わなかったみたいです。親英米を手放しでできるような状況になりましたが、彼には戦争を主導したイメージ、戦争を止められなかったイメージ、そして憎い敵国のイメージが付きまとい、あんまり心安らかな日々は送れなかったみたいです。
 理性の君主の孤独という副題がついていますが、確かに、これが君主というものの不幸なのだなぁと実感しました。