あ、本を読み終っていないや

 今読んでいるのは、没後二十七年になる昭和天皇の評伝です。そろそろ冷静な論述が出てきてもいい時期ではないかと思いましてね。まだ第二次大戦の時期なのですが、ここまで読んで、いかに旧軍部というものが度し難いという事が解りました。まぁ全部、『明治維新』の時の奴ら(特に山形有朋という奴)が内閣によって陸軍が掣肘される事を嫌い、天皇直結の組織にしてしまったので、全ての政治的判断に許認可を下さなければならない天皇に、陸軍以下の軍部を監視する事など無理な相談で、結局暴走。しかも『天皇の軍隊』といいながら、どちらかというとリベラルな考え方の持ち主である昭和天皇を「軟弱」呼ばわりし、つまり自分たちの考えに同調しない天皇の、すげかえさえ目論んでいたりしています。自分たちで自分たちのアイデンティティを否定してやがる。しかも独断専行を容認してしまって、軍隊としての機能さえ低下させてしまっているという体たらく。
 まぁ戦争に負けて当然という集団ですね。
 日中戦争にいたる経緯。そしてそれを解決したいけど解決できないジレンマ。それも面子やら責任回避の為だから泣けてくる・・・
 自由民権運動を恐れて、国民に政治的な思考を育てるという教育を怠った挙句、冒険的な全体主義になって泥沼の戦争から抜け出せない。そして昭和天皇にはその危機感がありながら、やはり周囲を慮って『遠慮』をしてしまい、決定的な行動に出る事ができない。なんか、こう、日本的な悪い部分が全て吹き出したって感じです。
 まぁ全部読み終ってから書かなきゃいけませんね。来週月曜日には書けるかな?
 土曜日は思いつき葡萄酒会、日曜日は幻想TRPGでKさんのクトゥルフ神話RPGで阿鼻叫喚体験してきます。明日は晴れてくれたら、布団が干せるなぁ・・・