読めた本とか

 昨日艦これの月初め任務やらなんやらを怒涛の如くこなしました。忙しいのに、何やってんの?って感じです。今も日記を書いている最中に電話が・・・そして調べ物が・・・やっとおわた。まぁプラウザゲーをやりながら書いているんですけど・・・
 それはさておき読み終ったもの。

殷 - 中国史最古の王朝 (中公新書)

殷 - 中国史最古の王朝 (中公新書)

 前書いた時は前半しか読んでいなかったので、後半読了の報告。殷の滅亡原因は、外敵に対処する為に、効率的な軍事力の結集を目的とした集権化が、つまり王朝の存続基盤を強化する目的で行われたことが、分権を志向する地方氏族の反発を買い、それどころか自らの直轄領でも反乱が起き、その内部分裂を西方の有力勢力である周につけこまれた形で滅亡に追い込まれました。
 滅亡時のエピソードは一種のクーデターを正当化する為の逸話です。
 もう一つ、太公望が建てた国と言われる斉は、実は殷の文化圏に包摂された国で、四代ぐらいのちに滅ぼされるか、内政介入を受け、支配形態が周朝に近しいものになったようです。その時、西方の姓であるキョウ(字が出てこなかった)を称するようになり、周の功臣の子孫という物語がつくられたようです。
 っと、またここで電話が・・・十五分ぐらい時間的猶予下さい。暇なときにはかかってこないくせにー。
 まぁそんな訳で考古学的発見と甲骨文字の新たな発見がないと当時の詳しい事は不明としかいいようがないのですが、こういう研究が進むのは良い事ですよねー。
 そしてもう一つ。 評伝を読むと解りますが、桓武天皇の腹心として活躍する矢先に暗殺された人物です。彼個人よりも、彼が属した藤原式家という存在の方が興味深いです。もしかしたら藤原氏の中でもユニークな存在かも知れない。家祖の宇合が式部卿になったから、この家の名前がついたそうですが藤原不比等の四兄弟の中でも、かなり有能な人物でまさに文武両道って感じの人でした。その親を見て育って自尊心が高すぎた長男は大宰府で反乱を起こして刑死。その後長らく逼塞するのですが、称徳天皇藤原仲麻呂に対するクーデターで活躍し足がかりを得、白壁王を光仁天皇に押す原動力になり政界を掌握。生き残った宇合の四人の息子たちが軍事と人事を握りぶいぶい言わせたのですが、いかんせん寿命が尽きるのが早く、彼らが協力にプッシュした桓武天皇が即位する頃には、種継ぐらいしか有力な人物はいませんでした。
 しかし彼も一族の女が生んだ桓武天皇の長男を皇太子にしようとした矢先に、皇太弟の早良親王の黙認のもと、暗殺されてしまうという・・・まぁそんだけ?
 後日譚で彼の娘と息子が平城上皇のクーデターに参加し、刑死されてしまう事件が薬子の乱として知られていますが、まぁ首謀者は上皇だろうネ。
 種継さんの息子はだいたい酒と女に弱いか、無能ないい人ばかりで、結局式家は種継従兄弟、緒継を最後に、あんまり表舞台には出てこなくなります。そして北家が主導権を握るということに・・・
 そんなエピソードでした。