エンダーのゲーム

 録りおき映画を消化する日々〜。

 ディズニーが販売権を持っている作品だったのかー。その割には単純な『悪のうちゆうじんをぶっ飛ばせ』な作品ではなかったです。
 五十年前に地球人は、蟻を思わせる異星生命体に襲撃され、一千万人という犠牲者を出しながら撃退しました。それから彼らは少しづつ、彼らと戦争をしながらその勢力圏を奪い、前進基地である惑星を占拠していました。
 しかし彼らの母星では膨大な軍事拡張が行われ(偵察を行った地球人にはそう見えた)、このままでは地球は滅亡してしまうと判断。彼らは効率よく戦術、戦略をこなす子供を見つけ出し、訓練し、彼らに艦隊の指揮権を与えて戦わせる事を思いつきました。
 その中で卓越した能力を示したのがエンダーという少年で、彼は相手を理解して作戦を考え、勝っていきます。同級生とのトラブルでも常にそう。しかしゲームの中だから非情にできるだけで、本来は心の優しい少年であり、でなければ相手の考えを理解するなんて面倒な事はしないですね。
 厳しい訓練、仲間との競争、事故・・・さまざまな出来事を乗り越え、ついにエンダーは最終テストである、艦隊シュミレーションに挑み、ついに最後の決戦シュミレートで敵母星を破壊する戦果をあげます。
 ところがそれはシュミレーションなどではなく、実際に艦隊を運用して異星生命体とその母星を殲滅した事実でした。エンダーはその事実に打ちのめされ、そして・・・という物語。
 アメリカのSF小説には、こういうハリウッド的なエンターテイメイト展開でないものが多くて、結構好きです。ハードボイルドだったり、簡単に答えの出ない問いかけだったり・・・そういうのが好きで読んでいるのですが、原作がその手の作品なのか、自分は結構気に入りました。ディズニーの関わった作品でこういうのがあるとはねー。