見たもの、読んだもの

 小説は読破難易度が低いでする。

かの名はポンパドール

かの名はポンパドール

 漫画化されてますね。それで題名にひっかかったのかな?もっとも漫画版は読んでいませんが。
 ポンパドール侯爵夫人はルイ十五世の寵姫であり、七年戦争当時のフランスを主導した、実質的な宰相みたいな立場にいた人です。結果的に七年戦争は敗れましたが、オーストリア、ロシア、フランスを当時主導していた女帝たち、そしてポンパドール夫人はプロイセンフリードリヒ二世をギリギリの窮地にまで追い込んだものです。
 この物語は、病弱故に男女の関係でなくなってもヴェルサイユに留まり続けたのは、『愛』故に、という解釈でつづられています。まぁ一番簡単な解釈で納得しやすいですね。ポンパドール夫人の功績は、どちらかというと文化的に側面が多く、強いです。陶磁器産業を発展させた事は最たる者。多くの肖像画が残されていますが、晩年でも可愛らしさが残る風貌をしています。
 宝塚とかが舞台化しそうだなぁ・・・主人公が女性だと難しいのかな?しかし前の『傭兵ピエール』よりも主題は宝塚らしいと思いますけどネ。
 こっちは昨夜見たもの。 中村勘三郎襲名前後から亡くなるまでを編集したドキュメンタリー映像ですが、移動式の歌舞伎劇場を運営し、海外でも公演し、新しいものを求める為に古典の初期に立ち返り、稽古をつけ、稽古をつけ、舞台で走り回り・・・ふわぁ・・・役者は過酷な商売です。
 WOWOW平成中村座の演目をよく放送しているのですが、一度もキチンと見た事がありませんでした。歌舞伎畑だけでなく他の俳優、演出家とも組んで歌舞伎に挑んだ中村勘三郎さん、そして意志をついで続けていらっしゃる勘九郎さん他一座の皆さんの舞台を、やっぱりその目で確認しないといけませんね・・・実際の舞台を見に行くのは敷居が高いから、まず映像で。WOWOWで再びやったら絶対録画しなきゃだわ。
 ストレスから憂病になり、最後は喉頭癌の手術後に亡くなりましたが、耳鳴りが酷くて眠れないとおっしゃっていたので、やはり体力が、命の灯が尽きたという事でしょうか?亡くなって二年がたとうとしますが、改めてご冥福をお祈りします。