お化粧SF
について書く前に、昨日書いた本を読み終えたので、ちょっと気になること。
大内氏は戦国時代に陶晴賢の謀反により事実上滅亡(本当は違うけど)しますが、その遠因ともいえるのが室町期に陶氏の代表者が二度に渡って大内氏当主に処分、処刑されていること。いずれも大内氏当主が在京している時に、被官者筆頭の陶氏が独自の動きをして処分されています。
大内氏とその配下の守護代クラスの家臣たちとは、そういう何とも言えぬ緊張感があり、それゆえに陶氏の謀反は成功したのかなぁ、と思います。
それはさておき日記表題に戻ります。
- 作者: 菅浩江
- 出版社/メーカー: 早川書房
- 発売日: 2013/10/25
- メディア: 単行本
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人体改造とか人類のテリトリー拡張ものって、割と追いつめられてとか、環境の変化によって、という話が多いのですが、お化粧からの発展ですので「なりたい自分になる」という話になります。それが連作でつづられていて、最初は皮膚の美容の話であったのが最終的には、宇宙環境に単体で適応可能な人口皮膚を纏う、それも悲壮感の欠片もなく、「なりたいから、可能なのだから」とやってしまう。この楽天的な空気が最後まであります。
主体の物語とは別に、日本の古代を思わせる、装う事の根源の物語がありますが、そちらの方には悲壮感が漂いますが、全体的な雰囲気は前向きです。
まぁ化粧は前向きにならないとできないものですからねぇ。少し刺激的な物語でした。