あ、これもそうなんだ

 この著者の方、割と気にしているのですが寡作なのであんまり図書館に並んでいません。久しぶりにアニメっぽい設定じゃない短編集を見つけたので読んでみましたが、あ、これもシリーズの一部なのね、と。

 人間のストレスを一身に受ける事になった人造人間の反乱・・・というか、与えられた命令とストレスの矛盾で暴走兵器になって、やがてそれが文明崩壊の契機となる戦争を激化させていく・・・みたいな。
 いつか全てのシリーズが刊行されたら、時系列順に文庫化してくれるのかしらん。そこまで売れる作品なのかどうなのか、いまいち解らないのですがネ。
 SF的なネタとして、ある暴走した技術、人物の能力などが人類を滅亡にさらすというのは、良くある事なのですが、SFマンガの『EDEN』を読んでからは、それぐらいぢゃ人類は滅亡しないのではないかとか思うようになりました。数は絶望的に減ったとしても、六十何億という個体全て殺すというのは、途方もない時間や方法論が必要であり、地球ごとの消滅や、地球環境の激変とか、そういうものがないと全滅はないなーって高をくくるようになってしまいました。
 衰退した人類テーマのSF作品とか、題材にしやすいので結構読みますけど、仁木さんのシリーズはとっつきやすいけど、なかなか重いのでハードSFとしてはいいと思うのですが、いかがでせう?(と購読者が増えて全作品文庫化される事を狙う。しょっぱいなー こっちはそのマンガの『EDEN』です。これも時系列を理解するのに二巻まで読まないとできませんでしたナ。