読んだもの

 見たものも書こうかと思いましたが、読んだものが多かったので。

 先日もちょろりと書いたもの。フランスの絶対王権が伸長していく過程で、税金の父と言われた、つまり王家の財政基盤の基礎をつくり、王家が他の諸侯に比べてぬきんでた存在になるきっかけになったシャルル五世。彼は自分の死後、幼い息子が成人するまでの間、自分の弟たちを後見人にしますが、その中に弟ではなく妻の兄弟が一人入っています。それがブルボン公。
 他の親王諸侯に比べると取り上げられる事が少ないというか、経済的基盤が弱体なので王家に取り込まれた諸侯家というイメージがあるそうですが、実際は、王家の軍事力を担い、プログリーの乱なので王家と対立する事もあり、戦争に負けても自分たちの主張を王家に認めさせるという立場の強さも持っていました。
 逆に言うと百年戦争に勝利したといえどもフランス王
立場は諸侯を圧倒できるだけの実力を持っていなかったという事で、ブルボン公が王家に吸収されるのは、結構詐術的な方法で継承権を奪われたからなのでした。
 面白いなぁ。
リライト

リライト

 残酷な『時をかける少女』みたいな宣伝文句があったので、ちょっと敬遠していましたが、図書館から借りられるなら、と読んでみました。
 面白いです。どういう意味で残酷なのか、というのも理解しました。四部作だそうで、三つまでは文庫本で出ていますね。ジュンク堂に行ったら買おうかなぁ。というか、続きが気になるというか、このままだとSFホラーでおしまいですので、ちゃんと決着つけてほしいです。
あとかたの街(1) (KCデラックス)

あとかたの街(1) (KCデラックス)

 知り合いの方の、戦時中、しかも名古屋大空襲という、まぁマイナーな話題を取り上げた作品です。名古屋出身の方で、以前シベリア抑留経験のある父親の体験をもとに漫画を描かれていましたが、今回はお母さんの経験をもとにされているようで、「ん?ちょっと違和感のある名古屋弁だなぁ」と思うのは、もしかしたら三重とか西の方のご出身かもしれません。
 とは言っても、アタクシは生まれも育ちも名古屋ですが、父方の祖父母の出身は岐阜の羽島ですので、うちも生粋の名古屋人ではないですが。四代以上名古屋で暮らしている人は、全滅危惧種だと思いますけど。
 うちの身内に、亡くなった祖父母を含めて名古屋大空襲を実体験した者はおりません。父親は昭和十七年生まれなので幼児ですし、その頃は一家で羽島に疎開していたと思います。祖父さんはどうかな?身内に軍医がいたそうなので、色々と便宜を図ってもらい兵役を回避した事は承知していますが、昭和十九年当時、どこで暮らしていたか、となると話を聞かなかったと思います。
 というか、戦後、闇商売とかしながら苦労して財産を築いた話は、手柄話なのでよく話していましたが、戦時中の話はあんまり二人とも話さなかったと思います。思い出すのも嫌って感じ。戦争だから仕方ないで片づけていました。
 一宮の人である母方の祖父母は、名古屋が燃えていて、空が真っ赤になっていた、というような事を喋っていたと思います。
 まぁ名古屋の人間といっても、その程度なので、興味深いです。きちんと完結できるといいですのぉ。