やっと買えた

 同じ出版社、同じコミックシリーズなのに『軍靴のヴァルツァー』はけっこう置いてあるけど、この本はありませんでした。ジュンク堂に行ったら流石にありましたが、発売日から一週間経過して購入って、集めているコミック本では割とありえない事でした。はい。

MAMA 3 (BUNCH COMICS)

MAMA 3 (BUNCH COMICS)

 SFというよりファンタジーですよネ。図書館に心中した人たちの幽霊が住みついていて、時々やってくる霊感の強い少年相手に語りかけ、からかうなんて。ホラーじゃないから恨んだりはしないのでした。
 神に愛され、文字通り天に召されて『天使』になる事を望む、なんかアレな少年合唱団学校が舞台で、だいたい一巻づつで一話という感じで続いています。素晴らしい歌唱で人々を感動させ、そして息絶える少年たちの日常?ですかね。
 今回は少女と恋をして子供をつくって、そして心中してしまった少年の子供、つまり孤児が『父親みたいにはならない』と『天使になる』と目指していたのに、夏の間、合宿でやってきたバレエ学校の少女と恋に落ちてしまい、少女を愛しながら父親と同じ道をたどる自分に絶望する少年が主人公。
 オチは読んでのお楽しみですが、掲載誌は青年誌?でも少女漫画ですから、その辺は心配しなくてもいいでございます。
 次も楽しみであります。
黒田官兵衛 作られた軍師像 (講談社現代新書)

黒田官兵衛 作られた軍師像 (講談社現代新書)

 基本的に黒田孝高という武将は、うさんくさく見ていましたから、しかも最近の大河ドラマはアレなので見ていませんけど、だから一次資料を調べて書いている良心的にな本があれば読みたいと思っていました。
 著者の方の他の著作が割と面白かったので読んでみたのですが、『軍師』というイメージは藩祖を称え、大名家の『神聖化』を計った大名家自身のプロパガンダが元になっているようで、実際の孝高は外交官であり諜報官であり、その上で軍人という仕事をしていたようです。
 有能故に警戒されたというのも大名家自体のプロパガンダですネ。播磨の金融業から不動産業に手を伸ばし、領地を集積して土豪となった家の、才覚ある男が、己の可能性をかけて織田家の拡大、上昇気流に乗り、秀吉という勝ち馬に乗ったが為に大名にまで出世したというのが本当のところのようです。
 ようやく納得できた感じですネ、はい。