屍者の帝国

 読み終えました。やや駆け足に。

屍者の帝国

屍者の帝国

 構想+プロローグは亡くなった伊藤計画さんが、本編執筆を円城塔さんが担当された、ゴシックサイバーパンク・・・みたいな?
 舞台は十九世紀。死者をロボットみたいに扱う技術が確立され、命にかかわるような過酷な労働は、戦闘も含めて屍者に代替わりさせているという、アレな設定。
 そしてシャーロック・ホームズの登場人物や実在の人物や、フランケンシュタインの怪物に出てくる登場人物がモロモロと出てきます。ヴァン・ヘルシング教授とかもネ。
 他の作家さんなら冒険活劇になるところですが、伊藤さんなので思索的な側面があります。最後まで続編もできるよ!みたいな展開ですが、さすがに円城さんテイストになっちゃうんじゃないかなぁ。どうなんでしょうね。
 伊藤さんが描いたら重苦しくなるところが、円城さんの筆致でやや軽めになっていて、それが救いになる場面もあったりしたりして。お二人の合作として楽しめました。
 ・・・図書館に予約してから半年以上たってようやく借りれた甲斐がありましたよ。
 次は『氷と炎の歌』第五部かなぁ。三冊分冊になっているうち、二巻までは図書館で目撃したけど、三冊一気に読みたいから、最後の巻が返却されるのを待っています。・・・これも半年後ですかねぇ・・・