詩的な映画
だと思ったのですよ。
- 出版社/メーカー: ポニーキャニオン
- 発売日: 2013/03/20
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自分の事を吸血鬼みたいに血液依存症?になっていると考えている生物教師。しかし無理矢理襲うのではなく、自殺志願者サイトで話の合う人を見つけ、一緒に死のうと持ちかけ、んで、だいたいそういう人は苦しまずに死にたいと考えているので、睡眠薬を飲んで血液を抜くという方法を教える。
眠るように死ねるよ。僕も後から逝くから、といって殺人だか自殺幇助だかをやるという。
気弱で優しい人間であり機転もきく。アルツハイマーにかかった母親が徘徊しないように、大きな風船をたくさんつけたコルセットを着用させて、行動には不自由はないけれど部屋の外には出れないという器具を考えたり。吸血鬼好きが高じて殺人を犯すサイト仲間を「そんなのレイプだ」と非難したり。
いい人なんだけど押し付けがましい、管理人にいって部屋に押し入る彼女気取りの女を断り切れなかったところから破局が始まるのですが、彼は血液を抜いた遺体を冷凍庫に収めて保存していたのです。それを留守中にピッキングして発見する・・・警察学校の生徒だというその女の方が、なーんかおぞましい存在にしか見えない。
最後は、リストカットして自殺を試みた日本からの留学生に自分の血液を輸血して貧血状態になった状態で逃走もかなわずつかまりますが、最後に、おそらく最初の犯行だろうシーンが映ります。バレエダンスをしていたその女性は二十六歳になる前。もう人生は十分だと感じて死を望むのですが、その淡々とした様子。化粧っけがないにも関わらず悲しくも美しい顔。主人公への信頼が何ともいえず・・・良い。
ヨーロッパの、北欧あたりだとこういう映画を撮りそうな感じがしますね。淡い悲しさを感じた作品でした。
あ、全編英語です。二年前の流行?