硬いの柔らかいの

 読了したもの、いくつか。

純潔のマリア(3)限定版 (KCピース)

純潔のマリア(3)限定版 (KCピース)

 一巻と二巻は通常版を買い、三巻のみは絵本つきだったので限定版を購入してしまいました。完結です。まぁ宗教絡みの作品だから、そんなに長くはできないだろうと思っていたけど。
 『もやしもん』はちゃんと読んだ事ないのですが、立ち読みした限りでは、うーむ・・・うーむ・・・って感じ。個人的好みはこっちの方です。なので次回作は、こっち系統のシリアスとギャグは混じったものにして欲しいです。
 魔女とか、ワルキューレとか、霊的?な存在の人々が良かった!!
千葉氏と妙見信仰 (岩田選書「地域の中世」 13)

千葉氏と妙見信仰 (岩田選書「地域の中世」 13)

 千葉氏というのは、鎌倉幕府草創期に房総半島に勢力を拡張し、北条氏との権力争いに間接的に関わって敗北(宝治合戦)、その後、傍流が地域の妙見信仰を軸に勢力を再編し、房総半島に戦国期まで一定の勢力を保っていました。・・・主役級とはいえないけど有力な地方勢力ですかね。
 ただ大事な時に、幼弱な当主だったり、主役にならない事が多く、歴史の主役にはなりませんでした。まぁ鎌倉に近すぎるというのもあるかも知れませんが。
 本来は武神でなかった妙見菩薩八幡神と同じ戦神にして、結束を図ったところが、本宗家の力が弱かった、緩やかな一族連合だった事を示しているのでしょう。興味深いけど、うーむ、千葉市民じゃないから、あんまり良く解らなかったり。
 ただ中世武士の生き残りの一形態を見る事ができた気がします。
ジョナサンと宇宙クジラ (ハヤカワ文庫SF)

ジョナサンと宇宙クジラ (ハヤカワ文庫SF)

 1977年訳の再版です。ギミックの詳しい描写がないから、逆に古さを感じないSF短編集だと思いました。しかし、どちらかというとサイエンス・フィクションではなく、サイエンス・ファンタジーな作品群。つーか、自分はSFはサイエンス・ファンタジーだと思っているけどな。
 心温まったり、ほろっとしたり、ビター・チョコレートのような作品群です。ビター・チョコが私は好きなので、良かったという事ですネ。SF苦手な人でも、いけると思うのですがネ。
ヨハネスブルグの天使たち (ハヤカワSFシリーズ Jコレクション)

ヨハネスブルグの天使たち (ハヤカワSFシリーズ Jコレクション)

 図書館で予約者殺到の作品です。ハヤカワのJシリーズは見つけるとだいたい読んでいるので思わず予約してしまいました。2001の9.11を彷彿とさせるテロ。そして日本製の愛玩ロボがまつわる世界中の紛争やテロ、そして人々の物語。
 全体のイメージが散漫になりがちなのは狙っているのか、自分がある意味不真面目に読んだせいなのか解りませんが、ハードSFという面では満足の作品です。ピリッとした蒸留酒を飲んだ感じ。蒸留酒の度数高めが私の好みなので、良かったという事ですかネ。
 こっちは読め手を選ぶかもネ。