魔性の男

 出ていたのに忘れていて買いそびれていたのを昨日買いました。

放浪息子 15 (BEAM COMIX)

放浪息子 15 (BEAM COMIX)

 これで完結だそうです。前作(なのか?)の『敷居の住人』もそうでしたが、ゆるーい終わりでしたが、自分的には「あ、そういう終わり・・・だと!!」という感じでした。はい。
 女の子になりたかったニ鳥くんは、彼女ができてもやっぱり女の子になりたい人で、男の子になりたかった高槻さんは、いつの間にかモデルになり、ニ鳥くんが好きだった事に気づき、小学生の時に告られていたんじゃね?とか思春期らしく、悶々と思い悩み、「今だけ手をつないでいい?」なーんて聞いて、涙を流すほど喜んだり・・・ん?違うか。
 しかしニ鳥くんはお姉さんと同い年のモデルのあんなちゃんとは別れず、そのままエンド、という・・・
 『敷居の住人』は髪を緑(カラーは黄緑)色に染めて、煙草を吸い、学校をさぼる中学生が主人公で、ヒロインは美人で勉強もできるけど不登校。二人の出会いはゲーセンで、対戦マスィーンでヒロインが主人公をボッコボコにした挙句に腕時計を巻き上げるという最悪なものでした。
 その後の二人はどうみても友達で、お互いがお互いの事を好きだと気づくまで、むちゃくちゃの時間がかかり、ヒロインの方は告っても主人公の方は相変わらずという感じで、ゆるーく終わったのです。
 『放浪息子』は、女の子になりたかった男の子と男の子になりたかった女の子が、それぞれ思春期を迎えて、いずれくっつくのだろうと思っていました。だって、ずーっと仲が良かったし、高校で学校が離れても仲良くて時々あっているし・・・ところがニ鳥くんがあんなちゃんという彼女をつくり、どーなるんねんと思っていたけど、まぁそのままでした・・・はぁ。
 まぁあんなちゃんはいい子なんですよ。本当にニ鳥くんが好きなんですよ。ニ鳥くんが「女の人になりたい」なんて告っても「じゃあ私はレズビアンだね」とか穏やかに言う訳ですよ。ああ、この子は本当にニ鳥くんの事が好きなんだなぁ・・・複雑だ。はい。
 こういうもやもやしたものを抱えたままラストになるところが好きだから、まぁこういうエンドでいいんだなぁ、と納得、自分を説得中なのでございます。
 しかしニ鳥くんは魔性の男だ。ナチュラルに三人の女の子から好かれ、そして非難されない。女装しても違和感ないほど可愛いからで、まぁさすがに高校になったから声とか、喉仏とか、筋肉質になってきていますが、それでも絵的に違和感ないようになっている。他の女装男は不気味な人もいたりするが。
 天然魔性のなにがしは、主人公属性だから、致し方ないのぉ・・・