読了二つ
まずはコレ。
新島襄―良心之全身ニ充満シタル丈夫 (ミネルヴァ日本評伝選)
- 作者: 太田雄三
- 出版社/メーカー: ミネルヴァ書房
- 発売日: 2005/04
- メディア: 単行本
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そういうつもりで選んだせいなのか、評伝としてはかなり否定的に新島襄の事が描かれています。教育を志す人にしては、教えるのは大して上手くなかったとか、広い視野と寛容な心を持っている訳ではなく、WASP万歳な人だったとか。同志社はアメリカのプロテスタント系宣教師団体の寄付や援助を受けて設立、運営されていたのですが、彼はアメリカでは「日本人をプロテスタント教化する学校」と説明、日本では「国家の為に働く知識人育成」とダブルスタンダードで寄付を募っているのですよ。
同じ手口で東北や新潟にも私立学校をつくりますが、そちらは破綻。同志社は新島の死後、プロテスタント宣教師育成から離れ、宣教師教師は辞めていったようですがネ。
中級武士出身で、四人姉がいる家庭で待望の跡取り息子。階級社会に鬱屈するも、どこかひ弱で、同じようにアメリカに密入国したジョン万次郎が自弁で勉強したのに対し、パトロンを得る事に奔走し、パトロンを得たら経済的にも精神的にも依存し、アメリカ人になりきり、アメリカ人の立場から日本人を教化してやろうとし、晩年は出身階級である士族こそが日本を根幹であると考えたようです。はぁ・・・
新島襄を嫌う人は、その山師的な言動、行動力がイヤなようです。自分もそんな印象。彼を尊敬する人は、どうも士族万歳なところがいいみたいですよ?
彼はある意味、運がいいようで、同志社設立時は欧化ブームの時であり、晩年はその反動の時期と言えるようです。まぁよくも悪くも第二次大戦まで日本を引っ張ったのは、そういう人たちなので、彼もそういう人たち育成を担ったという事で、評価されているのでしょうかね・・・
そして昨日買った奴。
- 作者: 中島三千恒
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2013/07/09
- メディア: コミック
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まぁ、そこがいいのですがネ!!
今回は傷ついた歩兵部隊とともに騎兵部隊の追撃を振り切って、撃退する物語なのですがね、よく思うのですが本当に軍馬って前足で人間を踏み潰そうとするのですかね?そういう風に訓練されるのかな?
馬にとって前足をあげるという行為は、腹を晒す行為でもあり、基本的には臆病な動物である馬が、腹という最大の弱点を晒すものなのか、と疑問に思うのですよ。
馬上で、時速だいたい四十キロで突撃する騎兵が、槍で正確に歩兵を刺す事ができるのか、というのも疑問。
騎兵の衝撃力は人馬一体の巨大さで(全高三メートルほど)で四十キロの速度で突っ込んでくる恐怖であり、それに耐え切れなくなって歩兵が戦列を維持できなくなったら騎兵の勝ち、だと思うのですよ。逃げ出した兵隊を後ろから殴る事ほど簡単な事はないですからね。
本当のところ、どうなんでしょうかね?誰か詳しい方はいないのかなぁ。もしくはそういう資料とか。うーむ。