ティム・バートン映画

 ゴシックでブラックユーモアが混じっている世界観、好きかもしれんと思いながら最近二本見ました。

スリーピー・ホロウ スペシャル・コレクターズ・エディション [Blu-ray]

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 十九世紀初めぐらいのアメリカ、その片田舎で全ての死体が首を失っている連続殺人事件が起きます。拷問による被疑者自白だけで事件を処理する当局に異議を唱えたジョニー・ディップ演じる捜査官。んじゃその論理的、科学的捜査とやらでその怪事件を解決してみろよ、とばかりに送り出されます。
 最初はネ、独立戦争当時に活躍した勇猛残虐なドイツの首切り騎士の伝説になぞらえた殺人だと思われたのですが、マジで首ナシ騎士が自分を襲い、その殺人を目撃するとか・・・えぇ!!
 しかし、まぁ、その天災のような首ナシ騎士を操る人間がいて、やっぱり人間の犯罪でした、となるのですがネ。
 そして昨夜はコレを見ました。 あ、画像が出てない。魔女に惚れられて振った男が、彼女の腹いせに吸血鬼にされ、二百年間封印。解放されたのは1970年代のアメリカでした、というTVドラマのリメイクらしいよ?
 しかし、見ていて、こいつら憎しみあっているのに最後まで決定的な対立にならないよネ。馴れ合っているんじゃない?とか思ったり。
 特に魔女の方は、吸血鬼になった男を封印した後、二百年も生きながらえて、土地の開拓者であり有力者だった男の一族を没落させ、自らが土地の名士になっているって、聞くと唖然としますが、よくよく考えると憎いだけなら相手をとっとと滅ぼしてお仕舞いじゃない?ところが没落しつつも、廃墟同然でも男の両親が立てた屋敷は残しているし、一族もかつての栄光はないものの、日々の暮らしに困っている訳ではない。
 男が復活する可能性を考えて、彼に見せ付ける為に、活かさず殺さずにしている?となると二百年の努力は偏執的というよりも、もはや愛・・・では?
 男が身分の差を乗り越えて自分を愛してくれたら、自分はこの一族になっていたのに・・・まぁ男の方は、女が他人を愛せない存在だと言っておりますがネ。
 オチを見ると・・・続編をつくろうと思えばつれるよ?という感じ。どーなんだろう。
 さて、この二つの映画には、クリストファー・リー御大がちょい役で顔を出しておられます。裁判官役と地元有力船長という役回りで。おそらく御大の「ドラキュラ伯爵」へのオマージュじゃないかと思うのですが、老体長身の御大は存在感がありますネ。格好いい。もう九十歳を越えられていると思いますが、これからも映画に出演して欲しいなぁ。死に場所が撮影現場って格好よすぎる(縁起でもない