読んだものSF

 ようやく買い貯めた本を全て読みましたので。

火星ダーク・バラード (ハルキ文庫)

火星ダーク・バラード (ハルキ文庫)

 著者のデビュー作です。自分が最初に読んだのは『華竜の宮』というSF長編。気候変動、地殻変動により環境が激変してしまった地球環境に、自分の体を変えたり、環境を変えたりして適応しようとする人類。しかし差別が高じて異なる人々を虐殺しようとする動きがあり、破滅的な戦争の果てに・・・というような話だった・・・はず。いや、終末論的なSFって結構あるので、良く覚えていない(マテ
 この話は、遠宇宙開発の為につくられた、ヒトと地球外生命、たとえば火星の細菌とかのDNAをブレンドしてできた子供が引き起こすトラブルというか事件というか、あまじょっぱいらぶい話というか、そんなものです。
 ストーリーは面白い。でもオチが・・・ふうん、そうなんだ、という感じ。もうちょっと明確なオチがいいなぁと思ったのですが、そうすると取り返しのつかない事になるよなぁ・・・うーむ・・・ハードボイルドと、らぶらぶが一緒になっていて、救われるところもあるので良いです。
星界の戦旗V: 宿命の調べ (ハヤカワ文庫JA)

星界の戦旗V: 宿命の調べ (ハヤカワ文庫JA)

 九年ぶりの新刊ですよ。そして帝都失陥!皇帝戦死!それだけでも衝撃的ですが、オチは、ラフィール皇太女(暫定)になる、ですよ。
 まぁ考えてみれば、ラフィールが統一された人類社会の皇帝になる、もしくはなる事が約束される、が物語の終着かなぁ、と思っていたので、順当なお話か、と納得。
 しっかし、九年とはかかりましたなぁ。なんでかと思ったら、著者の方、死にかけたそうですよ。不摂生で心臓を患ったそうです。ヤバイじゃん!!
 そして第一部完。・・・これ、終了フラグかよ!と思いましたが、あとがきを読む限りご本人はがんばるおつもりのようです。ほんと、健康に気遣ってやって欲しいですよ、はい。
 自由業の人は自分で生活を律しないと、どんどん堕落して、精神的にも肉体的にも不健康になりやすいですからの。
 自分も予定のない長期休暇は危険です。昼と夜が逆転して、しかも一周するほどがんばらないので、仕事を再開して朝いつもの時間に店に行くだけで、何だか救われた気持ちになります。・・・こういうのって歳をとったという事かな?昔はいつまでも休みが続けばいいのに、と無責任に思ったものですが。そしてだらだらしていく・・・ダメ人間が、普通人間になったって事ですかネ?
 第二部は掛け声だけで始まらずに著者万歳千秋にならないよう、祈るだけでありまする。