優しいハードボイルド

 有名な著者ですが、初めて読みました。
 あら画像が出てこない。題名は『わが手に拳銃を』という本を読んでみました。
わが手に拳銃を
 一度落としたら貼れました。こういうところが良く解らぬ。こういうものなどスルーするしかないのかしらん。
 えーっと、1970年代がメインの、子供の頃に密造拳銃に関わってしまったが為に人生が変わってしまった男の話です。あえて『狂った』とは言わない。ラストはそれなりに幸せそうだ。
 裏社会を描いているからミステリーとかハードボイルドとか言われるのかも知れませんが、自分の読了感想は「BL?」でした。いや、直接そういう言葉やシーンが出てくる訳ではないのですが、なんかね、女が入り込めない男同士の絆・・・みたいな事を描いていて、そういえば高村薫さんは女性だな、コレはあれだな、塩野七生さんよりももっと『男同志の絆』への憧憬が深い人なのだな、とそんな感じに受け取りました。本当かどうかは知りませんが。
 ハードボイルド作家さんの作品には、一要素としてゲイが登場しますが、あくまで一要素でして、女好きもいれば男に惚れる奴もいる、みたいな程度。しかしこの作品で感じたのは、どいつもこいつも気に入った(あえていうなら惚れた)男の為に男が骨を折るシーンが多いのです。
 年上の女が好きで、結婚もして子供もできた主人公が最後に選んだのは、男でした。だから男は惚れた男の為に命を賭ける。賭けて欲しい。そういう男は、なんか好き・・・みたいな主張があるような気がします。あくまで気がするだけですが。
 女の為に骨を折る、あるいは身を滅ぼす男の描写があんまりなく、女との情事もなんか描写が淡白なのは、そういう事なのかなぁ。
 次は『マーカスの山』を読みます。狙いは『レディ・ジョーカー』だったのですが、借り出されていましたしネ。
 さて日曜日は大阪の文学フリマでござります。堺市に行くのは初めてだ。まぁ観光する訳じゃないけど・・・ないけど?
 よろしくお願いします(時効警察ナレーション由紀さおりさん風に・・・何故?