読み終えた

 コレを。

ダーク・ムーン

ダーク・ムーン

 登場人物は例外なくイヤな奴で、暴露された過去の秘密は、そのままならば美しい物語であったのに、とち狂った親子と親子に復讐しようとするとち狂った青年の為にぼろんほろんと色んな事が暴露されて、まぁ、結果的に全滅物語?
 ちょいと前まで読んでいた船戸与一さんの作品は、なんとなーく善良な弱者への優しい目線なんてものを感じましたが、馳さんは徹頭徹尾ハードボイルド路線ですネ。舞台がカナダのヴァンクーバーなので、浮き彫りにされるのは人種差別とか、人種差別とか、人種差別とか・・・加減を知らない中国系マフィアの抗争とか、どこかに出てくるゲイの気配とか。
 しかし・・・そろそろ全滅でないハードボイルドに戻ろうかと思ったりしたり。いや図書館に置いてあれば、借り出せる状態ならいいなぁ、とか。
 もう一つはコレ。
最後から二番目の真実 (創元SF文庫)

最後から二番目の真実 (創元SF文庫)

 フィリップ・K・ディックの作品です。古典SFは設定に違和感アリが多いのですが、この方の作品・・・なーんか展開が難解というか、すんなり納得できないというか、どうなのよ?
 映画『ブレード・ランナー』はちゃんと見ていないのですが、原作であるこの方の小説『アンドロイドは電気羊の夢を見る』は読みました。読みましたが・・・んん?やっぱなんか・・・むー・・・元祖絶望系SF作家だからなのかどうなのか、少ししっくりこなかった印象があります。
 また年月を経て読んだら印象が変わるのでしょうかね、中学の時に読んだ時は納得できなかったけど、四十代になって読んだら納得できたル・グウィンさんの『ゲド戦記』みたいに。