アメリカにとっての
この本を読むとアメリカにとってのベトナム戦争とは、日本にとっての第二次大戦みたいな位置づけ・・・かしら?
ベトナム戦争のアメリカ―もう一つのアメリカ史 (刀水歴史全書)
- 作者: 白井洋子
- 出版社/メーカー: 刀水書房
- 発売日: 2006/07
- メディア: 単行本
- この商品を含むブログ (2件) を見る
防共の砦、世界最強国のメンツ、そんなものに拘れば拘るほど、国民に納得させられない戦争になり、人間として破壊された兵士たちが、殺人者として身内からも白眼視され、今でもその事にコンプレックス・・・というか「お前ら、もっと俺を敬え!」みたいな心理になっているという。
七十年代の萎縮ののち、レーガンによる自国民一方的被害者論理という、かなり間違ったやり方で立ち直ったと思っているアメリカ政府と軍部とか。更にその延長戦にアフガンやイラクがある訳ですけど、首脳部の病悩は変わっていません。変わる筈もないか。ようやくベナトム後の人々が上層に食い込み始めた頃なんだから。
アメリカのいいところは自由に発言し、自由な個性を皆が発揮しようとするところ。マイノリティ圧殺は、存在するし、成功しない弱者は脱落していけ、みたいな切捨て論も根強く保守派に残っていますが、発言する人々がいるかぎり、何とか健全な国でいられる・・・のか?
なーんか、この本を読むと、WASPという人々の思考は、戦前の軍国主義とナニが違うのか解らなくなりますネ。
人が変化するスピードはゆっくりだ。