六十三年前の映画
公開年を確認したらそういう事になります。考えてみれば凄いですネ。
- 出版社/メーカー: 東宝
- 発売日: 2007/12/07
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拳銃を掏られた新人刑事が戦後間もない、廃墟ではないけれど空襲で焼き払われてある意味殺風景な街角を捜索したり、配給の麦酒、六千円あれば一月暮らせるといった物価の話。鮨詰めの市電、冷房なんてないので小型の扇風機を使ったり、金魚の入った水槽をおいたり、店先で西瓜を食べて涼をとったりしている人々。
水道が入っていない家では汲み置きの水で洗物をしたり、古木材で自分の小屋をつくる人もいたり、アパートの管理人室にしか電話がなかったり、でも公衆電話は探せば一杯あったり、「自分は・・・自分は・・・」「軍隊じゃないんだから、自分なんて言うな!」というやりとり、といった、物語そのものよりもその時代の空気みたいなものが感じ取れて、それが一番面白かったです。
生きる事に精一杯だけど、まだ未来に希望が見えない、そんな印象です。こういうのは貴重ですねぇ・・・