祖母が亡くなりました

 父方の祖父母は十年ほど前に亡くなりました。母方の祖父は自分が高校生の時に亡くなりました。つまり、これで全ての祖父母が亡くなった事になります。結婚していないから義理の祖父母は存在しないし。
 今夜の通夜に顔を出し、明日の告別式はご無礼しようと思います。DACの前日準備に欠席する事は、さすがにできないので。
 亡くなった祖母の趣味は農作業でしたが、自転車で転んでから足が不自由になり、満足に出かけられなくなったと聞きました。その後は急速に痴呆気味になったりしたとか。それまでの生活を崩すと一気に弱るという事は知っていましたし、まぁ一応大往生できたのではないかと思います。
 それでではないけど、同人誌イベントのお知り合いの方が出した同人誌が、出版社から出版される事になったネタが『シベリア抑留』なんですよ。

凍りの掌

凍りの掌

 亡くなった祖母と同世代の著者のお父さんの口述を元に描かれたマンガです。同人誌版は全部で三冊。完結するまで「出てますかー?」とかイベントの度に伺ったものです。
 自分の直接の血縁者の戦争体験は、空襲からの疎開と戦後の闇市の話です。父方の祖母の兄弟が一人か二人か、戦地で亡くなったと聞いています。今年三月に亡くなった母方の大叔父も戦地にいったと聞いた事があるような?母方の祖父は糖尿病持ちなので、父方の祖父は三十過ぎで軍医の親戚がいたそうなので、いわゆる・・・その・・・なんだ・・・ねぇ?(え)、それぞれ戦争には行かなかったそうです。
 だいたい、その世代が戦争について語る時は「戦争だから仕方ない」でした。語る事がなかったのか、語るつもりがなかったのか、今のとなっては解りません。闇市での荒稼ぎでうちの会社の基礎が築かれたというのは知っています。長者町の大きい会社さんは多かれ少なかれ、その時期に荒稼ぎしていたというのも知っています。母方の実家は造り酒屋だったのですが、必死に集めたお米で醸造したけど、飛ぶように売れたという話も聞いています。
 とは言え、私が直接聞いたのはそういう内地の苦労話ばかり。戦地での悲惨な物語はこういう機会でもないと知る事はできません。戦争で実際に起こった事は残虐で聞くに堪えず、耳を塞ぎたくなる様な事ばかりです。だが同時に人間がどれだけ残酷になれるのかという事は知っておく必要があると思います。
 戦争を知っている人は年々亡くなっていきます。少しでもこういう記録が残ればいいな、と思います。