ダブルクロス、やってみた

　比較的若い人たちがやっているＴＲＰＧに『ダブルクロス』という和製ゲームがありまして、現代社会で超能力者たちが、暴走超能力者たちの戦いつつも、自分も暴走の危険と隣り合わせ、というもの。
　コンベンションなどで皆が楽しそうに喋っているので、んじゃ一度やってみようと、土曜日に参加したコンベンションさんでやってみました。
　まぁＴＲＰＧはマスターと卓を囲んだプレイヤー次第なんですが、厨二成分満載という噂とはうらはらに、他のプレイヤーさん曰く『ヒドイ』ゲームに。いや、面白かったですよ？恐らくその面白さが『ヒドイ』部分から来ていたとゆー・・・
　私がＰＣ１枠を取り今回のヒロイン八十歳のお婆さんの孫娘をやりました。推奨キャラを何の手心も加えず、獣人化してぶん殴るキャラ。キメラだというので犬と猫のハイブリットというごく一般的な設定。コードネームもそれっぽく普通な『ビースト』。双子の仲の悪い姉がいるとか（一時間違いで生まれて、姉は獅子座。自分は乙女座。それが喧嘩のネタになるという・・・）、素体として能力者になった為、研究所から帰宅した時に思わず獣化して犬だか猫だから解らぬものになり、新聞の三面記事に『都会の片隅で謎の珍獣を見た』と載ったり、小娘の癖に組織の日本支部長に慈愛と偏愛を持ったり、色々ヒドイ・・・いや、いやいや普通ですネ。
　ところが他の方たちはそれを上回るヒドさ。ＰＣ２さんは『鋼のシスコン番長』というコードネーム・・・で、十歳の妹同然の従妹に恋しているというロリコン気味。コードネーム長いから、何とか言い方を変えて呼びやすくしようとしてしまいには『ハガシス』とか呼んだりね。もう何がなんだか。
　ＰＣ３さんはもっとヒドくて、鳥使いの能力者を選ばれたのですが、イメージイラストは鷹。でもそれは面白くないから鴉にしようという意見が。格好いいけど格好良過ぎるので、鳩はどう？でも糞害ヒドいよね。では燕は？糞害ヒドいよね。いっそのこと鶏は？そ・れ・だ！！という事で名古屋コーチン使いになられました。え？
　本当にヒドいのはそれではなく、地方支部長なのにコードネームが『チキン野郎』なので、目上はもちろん、部下も秘書ですら「おはようございます『チキン野郎』」「ごくろうさまです『チキン野郎』」「サインをお願いします『チキン野郎』」「バネェっす『チキン野郎』」と、卓の全員から遊ばれる胃の痛い中間管理職になってしまわれました。あれれ？
　シナリオ自体は切なくもハートフルな、ええっと十八禁適応という事で高校生は皆十八歳設定なのですが、グロさはともかくエロさは微塵もなく、綺麗な終わり方になったのですが、シナリオの余韻は『鋼のシスコン番長』と『チキン野郎』が全てでした。
　・・・そっか、ダブルクロスってこういうゲームなんだ・・・え？皆が違う違うと言っていましたが、何が違うというのデスカ？

ダブルクロス The 3rd Edition ルールブック1 (富士見ドラゴン・ブック)