涼しいような、変な感じ

 日中は二十八度ぐらいまで気温があがるそうですが、肌寒いような朝でした。
 最近、就寝時はにゃんか暑く感じ、朝方になると寒さを感じるという・・・タオルケットにすべきかどうなのか、考え中。
 天気がいいと乾燥してしまうのか、酷い事になっている指が猛烈に痒くなるのを、気力で我慢しています。
 先日亡くなったキュウ永漢さんの短編集が図書館にあったので読んでいます。だいたい昭和二十年代末年と三十年代初め頃に発表されたもの。四、五編読みましたが、いずれも台湾植民地で日本の教育機関で学び、日本の大学に進み、植民地の日本人やそれに尻尾を振る台湾官憲に憤りを覚え、日本国籍を与えられながら差別される事を憎み・・・しかし戦争の終了とともに訪れた『解放』はまったくの幻滅でしかない、日本統治よりも愚劣で汚職に塗れた国民党支配。
 実際にそういう似たような環境で生まれ育ち、香港に亡命し、日本の生きる糧を得た著者が見たもの書き綴ったような感じ。
 YouTubeとかに台湾の人の『日本統治時代は良かった』という映像は、やっぱり何処かのプロパガンダなんだよなー、実際の統治時代には光も闇も十分すぎるほど充満していたんだろうなぁ、と思えるものでした。
 まぁ蒋介石父子の時代がまったくダメダメの汚職時代だったから、余計美化している人もいるようですがネ。
 まったく関係ないかも知れませんが、『アラブの春』の中心地であるエジプトの大統領選挙は混迷しているようですが、大統領選挙実施にいたるのに一年という時間が必要という事が、その地に民主選挙がなかったという証拠なのかなぁとも思います。
 近代化の時期は日本よりもエジプトの方が先行していた筈なのに、未だエジプトには民主選挙が定着していなかったというのは興味深いところ。その国の国情が反映されているんだなぁ。
 ・・・中国の汚職も政治体制とか関係なく(当たり前だ)、その国の国情というものがなせる業なのかなぁ。民主政が即ち先進とは思わないけど、自浄作用は専制に比べればあるような気がする。
 ここ二十年ぐらい台湾の人たちは、「中国人なのか、台湾人なのか?」というアイデンティティの模索をしているように見えます。
 中国に編入した香港がどういう状態なのか、良く知らないけど、日本としては台湾は独立していて欲しい国なのではないかなぁ・・・正式な国交を樹立していない国なのですがネ。