雨かー

 通常自転車で納品すべきところが車になってしまた。錦三丁目つまり歓楽街だから車で入りたくないんだけど・・・いたしかたなし。
 昨日これを友人から受け取り即日読みました。

 シノビガミはシリアステイストのTRPGなのですが、ヒーロー枠の『ジェネラル・カイザー・ローマ』とかいう何かアレなPCがリプレイに登場して・・・あれれ?
 命名とか口走る設定とか、色々アレですが、まぁ目くじら立てずに楽しむのが本筋。
 こんなアレにPCが参加しても最後はシリアスにまとまるのが、シノビガミのいいとこですね。
 ジェネラルの語源は不勉強で知らないけど、カイザーはカエサルから来ているはず。帝政ローマ時代は副帝の称号でしたが、もともとはローマ帝国事実上の創始者ユリウス・カエサルから。そのカエサルという家族名もフェニキア語の象から来ているのだそうだとか。
 だから何だって感じですネ。はい。
 歴史ものついでにこんなのも。
望みしは何ぞ―王朝・優雅なる野望 (中公文庫)

望みしは何ぞ―王朝・優雅なる野望 (中公文庫)

 主人公は摂関政治最盛期の人物、藤原道長のあまり有名でない息子、能信。正妻腹ではない為に、ことごとく脇役を振られた人物ですが、異母妹である、三条天皇に嫁いだケンシ(漢字がない)に仕える中宮大夫(ほんとは違うけどいずれそうなるので)になった事が運命が決まります。
 三条天皇道長と対立し、眼の病を理由に退位させられた人ですが、道長の娘であるケンシが皇子を生んでいたなら、両者の関係はまた違ったものになっていたかも知れません。だがケンシが生んだのはテイシという内親王、つまり女の子。
 女の子を皇位につける事はできず、そんな内親王の後ろ盾には誰もなろうとしません。それをやったのが能信ただ一人でした。
 実はこのテイシという人が運命の人でして、後朱雀天皇に嫁ぎ、のちの後三条天皇を生みます。つまり藤原摂関家とは身内関係にない天皇です。摂関家の優位が崩れ院政体制へと移行する時の天皇。そして彼の最初の妃は能信の養女でした。それが白河法皇の母となる人で・・・もし彼が長命を保っていたら、後の五摂家たちの運命はかなり異なったものになったかも知れません。とはいえ彼は六十九歳で亡くなっています。当時としては大往生といってもいい歳。これも運命というものなのかなぁ。
 決して教科書の類には出てこないエピソードなのですが、煌びやかな王朝絵巻の脇役が、回りまわって主役に躍り出るというところが歴史の面白さかも知れません。