興味深い
ダルビッシュがメジャーに行くというニューズを速報で聞き、レンジャースの本拠地はべらぼうに暑くて乾燥していて、投手には辛い場所だそうです。健康には気をつけて欲しいですネ。
しかしメインの話題は、そんな事にはまったく関係なくコレ。
- 作者: 藤田 達生
- 出版社/メーカー: KADOKAWA/角川学芸出版
- 発売日: 2010/12/25
- メディア: 単行本
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それはともかく、織田信長のナニが『革新』なのか、という話題ですが、まぁ俗に言う鉢植え大名をつくったというのが核心かな、という論。そうする事によって自前の領地から切り離し、主君の強制力を増し、更に農繁期に比較的左右されない軍隊を作ったと。
よく武田信玄が自分の思い通りに動かせる家臣をつくりあげたと言われるのですが、まぁ同じ事なのかな。比較的出自に関わらず有能な人物を部下に組み入れるのは、主君への依存度が高い家臣を育成する事になりますからネ。
あとは、朝廷の任官職を見ると、たぶんに将軍足利義昭を意識し対抗するものであったこと。あとは征夷大将軍に任じられれば幕府開府と認められる段階だったらしいです。まぁ室町将軍も近衛大将に任じられると執務を開始したらしいので、ほぼ開府の条件はそろっていたそうで、著者はあえて『安土幕府』と呼称しています。こういうところが、突っ走っている印象なんですかネ。
題名に革命の文言を使ったり、売る気満々なのはいいけど、信長の財源が一体どこなのか、具体的な資料をあげて説明して欲しかったなぁ。まぁ港湾都市に寄生して、その安全を保証するかわりに徴税していただろうという事は想像できるのですがネ。
あと安土に本拠を置いて、日本海と太平洋の海運を琵琶湖を運河に見立てて掌握する方針だったのだろうという説も面白かったですが。
でも、尾張から環伊勢海海運を掌握して進出した織田家と、東瀬戸内海の海運を掌握して畿内を制覇した三好家の違いがなんなのか、というが気になるところ。何故三好氏は没落したのか、何故織田氏は天下掌握後一歩までいけたのか、それに対する解りやすい答えが欲しかったなぁ。
まぁ今後も注目したいですネ。