台風です。

 絶賛雨漏り中。古い建物だからナ。屋上の排水溝が詰まると屋内でも降雨を体験できます・・・したくねー!!三十分後にまた様子を見に行きます。
 昨日も色々ニュースがありました。魁皇の引退は予想通り、原田芳雄さんの訃報は想定外。
 灰汁の強い脇役や悪役のイメージが強い原田さん。私が最初に見たのは大河ドラマ伊達政宗』の最上義光でしょうか?政宗の母方の伯父でありライバルみたいな・・・長男殺しをたくらむ岩下志麻さん演じる母親義姫と組んで、お邪魔虫一号みたいな感じでしたが、『殺生関白』秀次失脚にともない愛妾として差し出していた愛娘が殺されてしまうなど、色々複雑な役柄だったよーな。イメージぴったりですね。
 ご冥福をお祈りいたします。
 昨日読み終えたもの。

平家の群像 物語から史実へ (岩波新書)

平家の群像 物語から史実へ (岩波新書)

 平家物語と史実の比較、みたいな本です。イメージというものは恐ろしいもので源平合戦の平家方作戦司令官と思っていた平知盛が、実はまったく目立たない、ほとんど何もやっていない清盛の愛子で物語作者が『ヘタレ』宗盛との対比でキャラを立たせたとか、実は知盛の軍事司令官の役割は弟の重衡がやっていて彼こそ、花も実もある平家の公達だったという事。
 富士川の不甲斐ない敗戦のせいで『ヘタレ』イメージの維盛は光源氏になぞらえられるほど煌びやかで芸に秀でた人だったとか。
 他にも嫡妻腹ではなかった清盛の立場は家族の中でもあまり安定したものではなく、常に弟頼盛を意識せざるえなかったこと。彼の長男重盛も同じような立場で嫡妻時子の子である『ヘタレ』宗盛と家中での競争にさらされていたこと。
 そして平家の不運は後白河法皇との激しい権力闘争の最中、法皇とのパイプがあった重盛ではなく清盛の嫡子として何不自由なく成長してしまった宗盛を総帥にいただいてしまった事、なんでしょうかねぇ。
 読書で新しい発見を得ると楽しいですネ。